侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」 Part2
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580: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/04(水) 13:06:30.08 ID:2N444K9g0

二人で逃げる中、侑ちゃんがウツロイドを見ながら、そう訊ねてきた。


歩夢「あ、うん、ウツロイドって言うんだよ」
 「──ジェルルップ」

リナ『ウツロイド きせいポケモン 高さ:1.2m 重さ:55.5kg
   謎に 包まれた UBの 一種。 ポケモンや 人間に 寄生し
   寄生された 生物が 暴れだす 姿が 目撃されている。 意思が
   あるかは 不明だが 時折 少女の ような 仕草を みせる。』

リナ『きせいポケモンって言われてるみたいだけど……平気なの……?』 || 𝅝• _ • ||

侑「…………」


侑ちゃんとリナちゃんが少し不安げな表情をするけど──


歩夢「この子はそんな怖い子じゃないよ。ね、ウツロイド」
 「──ジェルルップ」


ウツロイドは私の言葉に答えるように、触手を持ち上げて返事をする。


歩夢「ウツロイドたちは怖いポケモンなんかじゃなくて……ちょっぴり“おくびょう”なだけなの……」
 「──ジェルルップ」


私は──しずくちゃんに崖から突き落とされたときのことを思い出しながら、侑ちゃんたちに説明を始めた。



──────
────
──


歩夢「──しずくちゃん……!! 絶対、絶対、侑ちゃんたちが助けに来てくれるから……!! だから──んぅっ、」


全身をウツロイドの触手に絡め取られ──私は一瞬で引き摺り込まれ、口元も視界も覆われて──目の前が真っ暗になった。

──このまま、毒を注入されちゃうのかな……そう思ったとき。


 「──ジェルルップ…」「──ベノメノン…」「──ジェルップ…」

歩夢「…………?」


ウツロイドの触手は、私の身体をまさぐっているけど……なかなか毒を注入するような気配がない。

──もしかして……? 私がなんなのかを……確認してる……?


歩夢「…………」


全身をまさぐる触手が、私の手の平に触れたとき──思い切って、優しく握ってみると……。


 「──ジェルルップ」


ウツロイドは鳴き声をあげながら、私の手に触手を巻き付けてくる。

反応してる……──返事……してる……?

しずくちゃんはウツロイドには強力な神経毒があって危険と言っていたけど……ウツロイドは崖上から私たちが見ていても、近寄ってきて攻撃するようなことはなかった。


歩夢「………………」


もしかして──この子たちが危険なウルトラビーストだって言うのは……毒にやられた人間が勝手に言っているだけなんじゃないか。

調査と称して、自分たちに突然近付いてきた人間に驚いて……毒で自分たちを守っているだけなんじゃ……。


歩夢「…………ん、むぅ……」



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