564: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/03(火) 12:43:18.50 ID:Sh64zN700
愛「んっとね……最初はアタシもそうお願いしたんだけど、拒否されちゃってさ」
果林「拒否……? どうして……?」
愛「お前たちのわがままのために、貴重な戦力を危険な目に合わせるわけにいかないって」
果林「……危険な場所に行くの……?」
愛「まーね……。……だから、二人でしか行けないなら、アタシも断念しようとしたんだけど……りなりーがね。……行かないわけにいかないって」
果林「璃奈ちゃんが……」
あの気弱な璃奈ちゃんが……政府の役人に対して、そんなことを言ったなんて、想像出来ないけど……。
それでも、勇気を振り絞って言ったということだろう……。
愛「りなりーが行くって言うんだったら、愛さんが行かないわけにいかないっしょ!」
果林「愛……。……ちゃんと、帰って来るんでしょうね……?」
愛「もちのろん! ちゃんと成果持ち帰ってくるために行くんだから! 任せろって!」
果林「わかった。じゃあ、もう何も言わない」
愛「あんがとっ! ま、カナちゃんと一緒にお昼寝でもして待っててくれりゃいーからさっ!」
果林「ふふ、じゃあ……そうさせてもらおうかしらね」
──数日後、愛は璃奈ちゃんと一緒にウルトラスペースの調査へ出た。
結果────璃奈ちゃんが……死亡した。
👠 👠 👠
──ウルトラスペースシップが帰ってきた時点で、異変があった。
ウルトラスペースシップの形状が──変わっていた。シップの倉庫部となるはずの部分が消失していた。
果林「な、なにが……あったの……?」
彼方「わ、わかんない……」
船が戻ってくる報告を聞いて、離発着ドックに来た私たちは、酷く動揺していた。
そして、ボロボロのウルトラスペースシップの中から、
愛「…………」
愛が出てくる。
果林「愛……! よかった……!」
私たちは愛に駆け寄る。
よく見ると愛は随分とやせ細っていて──どこを見ているのかわからないような、そんな虚ろな目をしていた。
彼方「あ、愛ちゃん……?」
嫌な予感がした。
果林「……愛……? ……璃奈ちゃんは……?」
愛「──………………ちゃった……」
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