518: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/02(月) 13:50:44.81 ID:VUrl28Mg0
「ムドォ…」
エアームドも崩れ落ちた。
せつ菜「エアームド……!?」
驚いて、倒れたエアームドを見ると──胸にルガルガンのたてがみの岩が折れて、突き刺さっていた。
せつ菜「か、“カウンター”……!」
千歌「これ折れるとまた生えるまで時間かかるんだけどねー……ま、仕方ない! せつ菜ちゃん相手にたてがみの岩一本の犠牲なら上出来だよ! 戻れ!」
そう言いながら、千歌さんはルガルガンとムクホークをボールへ戻す。
せつ菜「……戻ってください」
私も戦闘不能になって倒れているエアームドをボールに戻す。
千歌「さぁ、次だよ!!」
千歌さんがボールを構える。
せつ菜「望むところです……!!」
私も次のボールを構えたところで、
千歌「──せつ菜ちゃん」
千歌さんが私の名前を呼んだ。
せつ菜「なんですか?」
千歌「……楽しいね……!」
せつ菜「え……」
千歌「せつ菜ちゃんとのバトルは……予想外のことがたくさんあって……! 知らない技が、戦術がたくさんあって……! 何度戦っても、ドキドキワクワクする! ──せつ菜ちゃんは?」
せつ菜「……私は」
私は──
──胸が……ドキドキしていた。
でも、最初の動悸とは全然違う。
これは、このドキドキは──
せつ菜「──わけ……ないじゃないですか……」
このドキドキの正体なんて──そんなの……前から知っている。
せつ菜「──……楽しくないわけ……ないじゃないですか……っ!!」
千歌「うんっ!! そうだよねっ!!」
何度も何度も感じてきたこの高揚感。
そうだ、私は……ポケモンバトルの、この感覚がずっとずっと……大好きだったんだ。
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