516: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/02(月) 13:49:10.98 ID:VUrl28Mg0
「ピィィィィィッ!!!!?」
千歌「……!?」
──突然、上空から落ちてきた、無数の鉄の剣が、ムクホークを斬り裂き、
「ピ、ピィィィ…」
ムクホークは戦闘不能になってその場に倒れ込む。
千歌「今の……“くだけたよろい”で砕けた破片……!?」
そうだ。最初から私の作戦は、あの場でムクホークを動けなくさえすれば、もう完了していた。
そして今のうちに、
せつ菜「エアームド!! “はねやすめ”!!」
「ムドーーー」
エアームドが地上に降り立ち、回復を始める。
千歌「っ……! “ドリルライナー”!!」
「ワォンッ!!!」
地上に落りたエアームドに向かって、ルガルガンが回転しながら突っ込んでくる。
それに合わせるように、
せつ菜「“ドリルくちばし”!!」
「ムドーーーッ!!!!」
両者のドリルの先端が真っ向からぶつかり合い、耳障りな音が周囲を劈く。
──ギャギャギャギャ!!! と大きな音を立て──ガキンッ!! という音と共に、お互いのポケモンが弾かれて、後ろに飛び退く。
せつ菜「……はぁ……はぁ……」
千歌「……はぁ……っ……はぁ……っ」
激しい攻撃の応酬に、さすがに息が切れる。それにしても……。
せつ菜「……千歌さんって、何度戦っても、いつもなにかしら前に見たことを忘れてますよね」
千歌「う……!? ……で、でも、“くだけるよろい”を攻撃に使うのは見たことなかった! 今の知らなかったもん!」
せつ菜「特性さえ知っていれば防げたはずでは?」
千歌「そーいうせつ菜ちゃんだって、私の技で見切れてないのたくさんあるじゃん!」
せつ菜「な……!? で、ですが、毎回少しずつ改善されてるじゃないですか!? 前に10番道路で戦ったときは、ほぼ見切っていたようなものです!!」
千歌「それでも、私たちもどんどん強くなるから、完全に攻略されることはないけどねっ!」
せつ菜「強くなってるのは私たちだって同じです!! いつか──いえ、今日こそ、完全に攻略してみせますよ!! エアームド!!」
「ムドーーッ!!!」
エアームドが戦闘不能になったムクホークの傍に突き刺さっている鉄の刃を一本引き抜き嘴に咥える。
その動作の隙に、
千歌「“アクセルロック”!!」
「ワォンッ!!!!」
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