499: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/01(日) 12:24:13.01 ID:w+jDVHjQ0
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千歌「……しずくちゃん、平気?」
しずく「……は、はい……」
千歌「そっか、よかった。……下がってて」
「グゥォ」
ルカリオが波導の剣で受け止めたカミツルギの刃を振り払う。
そして私は──せつ菜ちゃんを見据える。
せつ菜「う、動かないでください……!!」
千歌「それは聞けないかな」
せつ菜「動くなっ!! カミツルギ! “いあい──」
千歌「“いあいぎり”」
「グゥォッ」
「────」
ルカリオの神速の波導が──カミツルギを一瞬で斬り裂き、カミツルギはその場に崩れ落ちた。
せつ菜「う……そ……」
せつ菜ちゃんが膝をつく。
かすみ「す、すご……」
しずく「な、何も見えなかった……」
せつ菜ちゃんが、膝をついたまま、拳を握りしめる。
せつ菜「…………」
千歌「せつ菜ちゃん、立って」
せつ菜「……え」
千歌「まだ、ポケモン……居るでしょ?」
せつ菜「…………!」
千歌「大切な……“せつ菜ちゃんのポケモンたち”が、まだいるでしょ?」
せつ菜「…………」
私がどうしてここまで来たのか、それは──
千歌「あのとき……出来なかったバトル、しに来たよ」
私はそう言いながら、バッグから──マントを取り出し、それを羽織る。
せつ菜「──チャンピオン……マント……」
千歌「そうだよ。……オトノキ地方のチャンピオンの証……チャンピオンマント」
せつ菜「……それを羽織る意味……わかっているんですか……!?」
千歌「わかってるよ」
意味、それは──このマントを羽織ってするバトルは、いついかなるモノであったとしても──オトノキ地方の頂点を決める、正式なチャンピオン戦となるということ。
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