498: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/01(日) 12:23:16.13 ID:w+jDVHjQ0
しずく「……護身術……まさか、初めて使う相手が──かすみさんだとは思わなかったよ」
しず子はそう言って、笑った。
💧 💧 💧
──刃が迫る。
もうこの距離は絶対に避けられない。でもいいんだ。かすみさんを守れるなら。
それに私──せつ菜さんを、傷つけちゃったから……。
みんなを助けるためとはいえ……苦しんでいるせつ菜さんを、利用することを選んだ悪い子だから……。
もしその報いを受けなくちゃいけないんだとしたら──それは私の役目だから。
かすみ「──しず子ぉぉぉぉぉっ!!!!!」
しずく「ばいばい……かすみさん。……大好きだよ……」
背中でかすみさんが叫ぶ自分の名前を聴きながら──私はお別れの言葉を呟いて──目を閉じた。
…………。
…………。
…………。
あれ……?
おかしいな……。……痛みがない。
もしかして……痛みを感じる暇もないくらい……一瞬で死んじゃったのかな……?
私がゆっくり目を開けると──
しずく「……え……」
私の目の前には、
かすみ「う……そ……」
みかん色の髪の女性と、青色の波導を纏ったポケモンが居た。
せつ菜「……なん……です……って……?」
この地方最強のトレーナー──オトノキ地方・チャンピオン。
千歌「……」
「グゥォ」
千歌さん、その人だった。
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