471: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/31(土) 12:30:09.64 ID:8UVAxvmj0
私は反射的に駆け出していた。
歩夢は空中に飛び出すと──ウツロイドに掴まって落下傘の要領で降りてくる。
果林「……キュウコン!! “かえんほうしゃ”!!」
「コーーーンッ!!!!」
そこに向かって放たれるキュウコンの火炎。
侑「“ハイドロポンプ”!!」
「フィオーーーーッ!!!!!」
それを阻止するように、フィオネが“かえんほうしゃ”を消火する。
果林さんも急なことに動揺しているのか、威力が十分に乗せ切れていない。
果林「く……!? ファイアロー!!」
「キーーーッ!!!!」
先ほどまで、私たちを執拗に攻撃していたファイアローが歩夢の方へと飛び立とうとした瞬間、
「ウォーーーーグッ!!!!!」
「キーーーッ…!!?」
ウォーグルが爪で押さえつけるようにして、飛行を中断させる。
その間に私は駆ける──
歩夢「う、ウツロイド!! もうちょっとだから、頑張って……!」
「──ジェルルップ…」
果林「“ひのこ”!!」
「コーーンッ!!!!」
数で撃ち落とすのを優先してきたのか、9つの狐火がウツロイドに向かって降り注いでくる。
歩夢「よ、避けて……!!」
「──ジェル…」
ふわふわと軌道を変えながら、避けようとするも──1発の“ひのこ”がウツロイドの傘に直撃し、爆発する。
歩夢「きゃぁっ!?」
「──ジェルップ…」
その爆発の衝撃で歩夢がウツロイドを掴んでいた手を滑らせた──
歩夢「きゃぁぁぁぁぁぁ!!?」
侑「歩夢ーーー!!!!!」
私は歩夢が落ちてくるその場所に向かって──滑り込んだ。
朦々と砂煙が立ち込める中──
私は──
──歩夢を、ぎゅっと……抱きしめていた。
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