436: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/30(金) 14:40:13.87 ID:loIPccok0
彼方「ママンボウ……苦しいかもしれないけど……遥ちゃんの治療、出来る……?」
「ママァ〜ン…」
彼方「ありがとう……お願いね……」
ママンボウの粘液の治癒効果は、医者いらず薬いらずと言われるほどだ。
満身創痍だとしても、安静に出来る場所さえあれば、遥ちゃんの治療も出来るはず。
遥ちゃんをママンボウに任せて──わたしは全身に力を込めて、真っすぐ立つ。
姫乃「……大した姉妹愛ですね」
目の前には姫乃ちゃんの姿。
姫乃「大人しく……当たっておけば苦しまずに済んだでしょうに……」
「────」
テッカグヤがこちらに、バーナーを向けてくる。
姫乃「……お望みなら、姉妹まとめて……消し去ってあげます。……“かえんほうしゃ”!!」
「────」
バーナーから噴出される“かえんほうしゃ”がわたしたちに迫るけど──炎はわたしに当たる直前で、まるでわたしたちを避けるように左右に枝分かれする。
姫乃「……なっ!?」
その炎の枝の根本には──
「──パルル」
姫乃「パー……ルル……?」
パールルが炎を防ぎきっていた。
🐏 🐏 🐏
……わたしたちが“Fall”になって、4年くらい経ってるから……お母さんが死んじゃったのはもう5年くらい前になるのかな。
──────
────
──
彼方「──お母さん、見て見て〜お弁当作ってきたよ〜♪」
彼方母「……ふふ、いつもありがとう、今日は看護師さんに叱られなかった?」
彼方「あーあの看護師さん怖いよね〜。『病院の方で栄養管理をしているので!』って〜。でも、今日はすんなりいいよって通してくれて拍子抜けだったよ〜」
彼方母「ふふ、そっか♪ はるちゃんは?」
彼方「遥ちゃんは今日は研究班の研修〜。遥ちゃんすごいんだよ〜? 同期の中では成績トップなんだって〜」
彼方母「ホントに? はるちゃんも頑張ってるんだ〜……お母さん嬉しい」
彼方「うん、遥ちゃんすっごく頑張ってるんだ〜わたしも鼻高々だよ〜」
遥ちゃんのことを褒められると自分のことのように嬉しい。もちろん、お母さんが褒めたとしてもだ。
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