43: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/17(土) 16:15:39.00 ID:Lud+ZHkk0
何が起きたのか、理解する間もなく。
「カインッ!!!?」
今度はかすみちゃんのジュカインが上から攻撃を叩きつけられて、足元の石畳にめり込む。
かすみ「ジュカイン!?」
侑「敵の動きが、見えない……!? ……っ、“ほうでん”!!」
「ライボッ!!!」
私は咄嗟に範囲攻撃で対応する。
いくら速くても、周囲に展開される、電撃なら……!
果林「範囲攻撃なら……当たる、とでも?」
侑「……!?」
直後、
「ライ、ボッ!!!!」
ライボルトの懐に潜り込み、顎下から蹴り上げるポケモンの姿が見えた。
真っ白な上半身と、真っ黒下半身をした──細身のポケモン。見たことのないポケモンだった。
侑「ライボルト……!?」
ライボルトは真上に向かって数メートルは吹っ飛ばされ──しばらく空中を舞ったあと、強く地面に叩きつけられた。
侑「っ……ドロンチ!!」
「ロンチッ!!!!」
私が次のポケモンを繰り出した直後、
かすみ「……フェロー……チェ……?」
かすみちゃんが声を震わせながら、そう言葉にした。
侑「フェローチェ……? かすみちゃん、何か知ってるの……!?」
かすみ「なんで……なんで、そんなの……──ウルトラビーストを使ってるんですか!?」
ウルトラ……ビースト……?
果林「なんでって──ウルトラビーストをこの世界に呼んだのは、私たちだもの」
かすみ「!! じゃあ、お前のせいで、しず子が……!!」
果林「はぁ……もう、そういう熱血展開飽きちゃったわ、フェローチェ」
「フェロ」
果林さんが溜め息を吐きながら、言った瞬間、
「テブッ!!?」
目にも止まらぬスピードで、テブリムが蹴とばされる。蹴とばされたテブリムは剛速球のように──ヒュンと風を切りながら、
かすみ「ぐぇっ……!?」
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