423: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/30(金) 14:22:28.17 ID:loIPccok0
姫乃「“ふきとばし”!!」
「──テングッ!!!」
指示の声と共に、目の前の瓦礫たちが彼方ちゃんたちの方に襲い掛かるように、吹き飛ばされてくる。
彼方「わ、やばっ!? バイウールー、お願い!!」
「メェ〜〜〜」
もこもこと肥大化するウールで、目の前から迫ってくる岩を受け止める。
そして、食い止めた岩を、
彼方「カビゴン! “ギガインパクト”〜!」
「カビッ!!!!」
巨大なウールの中から飛び出したカビゴンが全体重を乗せた一撃で粉砕する。
目の前の岩を除去して、再び開けた視界の先では、
「────」
テッカグヤのバーナーの先に──輝く鋼色のエネルギーが集束を始めていた。
彼方「!? そ、それはホントにヤバイって〜!?」
姫乃「“てっていこうせん”!!」
「────」
迸り迫る、はがねタイプ最強クラスの技。
わたしは咄嗟にボールを放る──直後、“てっていこうせん”が投げたボールの場所に着弾し、爆発と共に、周囲に爆音と爆風が駆け抜ける。
彼方「ぅぅ〜〜……!!」
バイウールーのもこもこの中で身を縮こまらせながら、爆風に耐える。
そのまま耐え、爆風が止んだ頃に目を開けると──
姫乃「……っ」
姫乃ちゃんが忌々しそうな目を向けていた。
無理もないかもしれない。だって、わたしが“てっていこうせん”を防ぐために出したポケモンは──
「────」
彼方「ありがとう……コスモウム」
コスモウムだったからだ。姫乃ちゃんにとっては因縁のあるポケモンだろう。
姫乃「人のポケモンで防ぐなんて……良い度胸ですね」
彼方「この子は彼方ちゃんのポケモンだよ〜」
そう言いながら、姫乃ちゃんの隣を見やると──
「テング…」
いつの間にか、ダーテングの姿。
……さっきの“ふきとばし”はあの子の仕業か〜……。
ついでに言うなら……。
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