416: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/30(金) 14:05:25.01 ID:loIPccok0
わたしの言葉に対して、姫乃ちゃんは返事をせずに冷たい視線だけ送ってくる。
エマ「彼方ちゃん……知ってる子なの……?」
彼方「組織に居たときに、研究班の中に居た子なんだ。……遥ちゃんと同期の子」
姫乃「……今は、実行部隊ですがね……そして、“MOON”です」
彼方「……果林ちゃんが“SUN”になったのは知ってたけど……まさか、姫乃ちゃんが“MOON”になってたとは思わなかったよ」
つまり……姫乃ちゃんは組織内のトップ2の実力にまで上り詰めたということだ。……今、愛ちゃんが組織内でどういう扱いなのかがわからないのは気になるけど……。
姫乃「ですので……コスモッグ、返して欲しいんですが? それは私が持っているはずのポケモンです」
彼方「それはだめー。第一もう進化しちゃったし」
姫乃「そうですね……全て貴方の裏切りのせいで……組織はめちゃくちゃですよ……!」
「────」
テッカグヤのバーナーがこちらを向き──猛烈な勢いで“かえんほうしゃ”を発射してくる。
彼方「カビゴン!!」
「──ゴンッ!!!」
咄嗟にカビゴンを出し、“あついしぼう”で炎を受けるけど、
「カ、カビ…!!!!」
彼方「か、火力……つよ〜……!!」
特性の効果で半減されているはずなのに、猛烈な炎の勢いに気圧される。
わたしが次のポケモンを出そうとボールに手を掛けた瞬間、
エマ「ま、ママンボウ! “みずのはどう”!!」
「──ママァ〜ン」
彼方「……!」
エマちゃんのママンボウが炎を消火してくれる。
エマ「彼方ちゃん、大丈夫……!?」
彼方「ありがとう〜エマちゃん、助かったよ〜」
エマ「わ、わたしも戦う……!」
彼方「ふふ、ありがとう〜。……でも、今は〜」
わたしは、エマちゃんの手を取り──姫乃ちゃんに背を向ける。
彼方「逃げるっ!」
エマ「ええ!?」
地上で速く動けないママンボウをカビゴンが抱え上げて、彼方ちゃんの横を走り出す。
姫乃「待ちなさい……! テッカグヤ、“エナジーボール”!」
「────」
逃げ出したわたしたちに向かって飛んでくる“エナジーボール”を、
彼方「バイウールー!」
「メェェ〜〜」
バイウールーが“ぼうだん”で受け止める。
791Res/1707.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20