34: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/17(土) 16:09:28.10 ID:Lud+ZHkk0
侑「……え?」
歩夢「あ、あの人たちって……!?」
歩夢とほぼ同時に、その人に気付いた。
しずく「ま、待ってください……あの人たちって……!!」
かすみ「──彼方先輩とはる子じゃない……!?」
しずくちゃんとかすみちゃんも、私たちと同じように驚きの声をあげる。
私たちは、階段を一段飛ばしで、彼方さんたちのもとへと駆け寄る最中──頂上からドォンッ!!! と大きな爆発音がして、階段が揺れる。
かすみ「わ、わぁぁぁ!!?」
侑「な、なに!?」
いや、爆発もだけど──まずは彼方さんたちを助けるのが先……!
遥「──いや、いやぁ……っ……!!」
彼方「──遥ちゃん……だい、じょうぶだから……っ……!」
侑「彼方さんっ!!」
彼方「ゆう……ちゃん……? みんな……? どうして、ここに……」
彼方さんは私を見て、心底驚いたように目を見開く。
ただ、彼方さんは見るからに顔色が悪く、顔面蒼白で、じっとりと掻いた脂汗が額に浮かんでいるのが、すぐにわかるほどだった。
でも──それ以上に、
遥「──……ごめんなさい……っ……ごめんなさい……っ……」
遥ちゃんの様子がおかしかった。ガタガタと震え、ぽろぽろと涙を流しながら、しきりに謝罪の言葉を呟いている。
彼方さんは、そんな遥ちゃんを抱きしめたまま、姉妹揃って階段に倒れている状態だった。
しずく「お二人とも、大丈夫ですか!?」
歩夢「どこか痛むんですか……!? 応急セットを今出すので……!」
「シャボ」
歩夢が動くよりも早く、起き出したサスケがもうすでに、歩夢のバッグから応急セットを取り出して、歩夢の手元に運んでいた。
さすがの緊急事態にサスケも寝ている場合じゃないことに気付いたのだろう。
でも、彼方さんは、小さく首を振る。
彼方「わたし、よりも……千歌、ちゃんが……」
しずく「え……?」
侑「千歌さんが……!?」
その直後──バヂバヂバヂ!!! と強烈な稲妻が放射されて、雷轟と共に、空が白く光る。
かすみ「わひゃぁぁぁぁ!!?」
リナ『強烈なでんきタイプのエネルギーを感知!! 上で戦闘が起こってる!!』 || ˋ ᇫ ˊ ||
何が起きているのかわからない。だけど──上で千歌さんが何者かと戦っていることだけはすぐに理解出来た。
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