31: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/17(土) 16:00:53.15 ID:Lud+ZHkk0
かすみちゃんたちが驚くのも無理はない。
ただでさえ、標高が高いのに──その階段はさらにずっと先……遥か遠くまで伸びていたからだ。
侑「本当にすごい……! しずくちゃん、一旦降りてみよう!」
しずく『了解です、侑先輩』
ウォーグルとアーマーガアに指示を出して、私たちは階段へと下降していく。
侑「……よ、っと!」
着地出来る場所が近づいてきたところで、ウォーグルに爪を放してもらって着地する。
その後、ウォーグルもゆっくり着陸し……歩夢が降りられるように、その場に屈む。
歩夢「ありがとう、ウォーグル♪」
「ウォー♪」
歩夢がウォーグルの頭を撫でながら、階段に降り立つ。
かすみ「実際に階段に立った状態で見ると……さらにヤバイですぅ……!」
「ガゥ…!!」
しずく「これは……圧倒されちゃうね」
同じように降り立った二人の言葉を聞きながら、私たちも階段を見上げる。
本当に……天まで続いているんじゃないかと錯覚するような階段が、そこにはあった。
幅は3メートルくらいあって、人が数人並んで歩いても、結構余裕があるくらいの広さ。
そして高く高く続いていく階段の脇には、ちょっとした塀こそあるものの──塀の向こうにあるのは雲だけ……即ち、この階段の外側は完全に空の上ということだ。
かすみ「皆さん! せっかくここまで来たら登らない手はありませんよ! ゾロア! 頂上まで競争しよ!」
「ガゥガゥ♪」
歩夢「あ、かすみちゃん……! 走ったら危ないよ……!」
しずく「かすみさん、落ちないでよー!? はぁ……もう……。……私たちは雲海を見ながらゆっくり行きましょう」
侑「あはは、そうだね……」
リナ『──侑さーん、行く前に出して〜』
侑「あ、ごめん……! リナちゃん、今出してあげるね!」
背中側からリナちゃんの声が聞こえてきて、慌ててバッグを開けると、リナちゃんがふよふよと外に出てくる。
リナ『ふぅ……やっと外に出られた……』 ||  ̄ ᇫ  ̄ ||
侑「ごめんね、窮屈な思いさせて……」
リナ『大丈夫。飛ばされちゃうより全然いいから』 || ╹ ◡ ╹ ||
……とはいえ、これからは飛行での移動も増えるだろうし、何か考えた方がいいかもなぁ……。
ぼんやり考えていると、
かすみ「もう〜!! 皆さんも早く来てくださーい!!」
上からかすみちゃんが急かしてくる。
歩夢「侑ちゃん、行こう♪」
侑「あ、うん」
「イブィ」
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