308: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/25(日) 10:54:16.25 ID:PfMOWZim0
「フィーーーッ!!! フィーーーーーッ!!!!」
大きな声を出しながら、私が近寄るのを拒んでいるマナフィを見て──
侑「……フィオネ、“うずしお”解除してあげて」
「フィオ」
“うずしお”を解除させた。
「フ、フィ…?」
リナ『侑さん!?』 || ? ᆷ ! ||
突然攻撃の手を止めた私に、マナフィが戸惑いの表情を浮かべ、リナちゃんが動揺した声をあげる。
侑「……私は、マナフィを無理やり捕まえに来たんじゃない」
私はそう言いながら、戸惑っているマナフィの方に歩を進め──マナフィの目の前で身を屈める。
侑「……マナフィ、私……助けたい人がいるんだ」
「フィ…?」
侑「すごくすごく……大切な人なんだ。……その人を助けるためには……君の力が必要なんだ」
「フィ…」
侑「少しの間でいいから……私に君の力を貸してくれないかな……?」
「…フィ」
真っすぐマナフィの目を見つめながらお願いすると。
「フィ」
マナフィは頷いて、私の膝に手を触れる。
侑「うん、ありがとう、マナフィ」
お礼を伝えながら、マナフィを優しく抱き上げる。
リナ『さ、さっきまで戦ってたのに……説得しちゃった……』 ||;◐ ◡ ◐ ||
侑「ちゃんとお願いすれば……マナフィにも伝わるかなって……」
「フィ〜」
侑「それに……力を貸してもらうのに、力尽くで無理やり言うことを聞かせるなんて、ダメだって思ったんだ。……それじゃ、果林さんたちのやろうとしてることと、何も変わらない」
リナ『侑さん……』 || ╹ᇫ╹ ||
侑「もちろん、戦って示さなくちゃいけないときはある。だけど……今はそういうときじゃないって、思ったからさ」
リナ『……うん。私もそれがいいと思う』 || ╹ ◡ ╹ ||
侑「うん」
それに……無理やりマナフィに言うことを聞かせて助けてもらったなんて知ったら……歩夢は悲しむと思うから。
「フィ〜♪」
侑「それじゃ、戻ろっか!」
「ブイ♪」「フィオ〜♪」
リナ『うん♪』 || > ◡ < ||
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