303: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/25(日) 10:49:46.53 ID:PfMOWZim0
得体の知れない場所だけど……不思議とその光を見ていると心が落ち着く気がした。
しばらく、フィオネを追って進むと──
「フィオ〜」
フィオネが、動きを止める。
侑「フィオネ?」
「フィオ〜」
名前を呼ぶと、フィオネが私のもとへと戻ってくる。
侑「……フィオネはここから来たの?」
「フィオ〜♪」
私が訊ねると、フィオネが鳴きながら頷いた。
侑「じゃあ、ここに……」
私は周囲を見回す。……今のところ、特にポケモンの姿は見えないけど……。
でも、フィオネのタマゴはここで産まれたらしい。そして、海を渡って……私のもとにたどり着いた。
なら、きっとここに……いるんだ。
侑「──マナフィ! いるなら、出てきて! あなたにお願いしたいことがあるんだ!」
私の声が、不思議な光に包まれた空間の中で反響する。
侑「…………」
ただ、呼び掛けてもそこにあるのは、穏やかな水面と依然光り続ける不思議な壁と床だけ。
リナ『今のところ……ポケモンの反応はない』 || ╹ᇫ╹ ||
侑「ここじゃ……ないのかな……」
もっと奥に行ってみた方がいいのかな……。そう思って、足を踏み出そうとした、そのときだった。
「──フィ〜♪」
侑「……!」
リナ『……!?』 || ? ᆷ ! ||
急に空間内に鳴き声が響き──直後……まるで、今しがた目の前で生まれたかのように、フィオネによく似た姿のポケモンが水の中から現れた。
侑「……マナ……フィ……」
「フィ〜」
侑「マナフィ! お願いがあるんだ!」
「フィ〜?」
私の言葉にマナフィは首を傾げる。
侑「マナフィの心を入れ替える力を貸して欲しいんだ……! だから、私たちと一緒に来てくれないかな……」
私がそう言うと、
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