299: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/25(日) 10:43:13.40 ID:PfMOWZim0
横穴の内の一つに迷わず進んでいく。
侑「ドラパルト、フィオネを追いかけて」
「パルトッ」
私たちはフィオネを追いかけ──奥へと進む。
🐬 🐬 🐬
「ハリィッ!!!!」
「ラグッ…!!!!」
ハリーマンの針が突き刺さると、ラグラージは苦悶の表情を浮かべる。
果南「さっきよりも威力が上がってる……! それが、“どくばりセンボン”ってやつだね……!」
“どくばりセンボン”は相手を“どく”状態にする効果がある技でありながら、“どく”状態の相手には威力が倍増する技だと文献を読んだことがある。
何故、こんな曖昧な言い方かというと──ハリーマンは今現在、野生の姿が一切確認されておらず絶滅種とされているポケモン。
まさか、こんな海深くの洞窟の中で……しかもオトノキ地方にこんなに近い場所でひっそり生息していたなんて考えもしなかった。
果南「海のポケモンのエキスパートとして、会えて嬉しいよ……! しかも、野生とは思えない強さ……光栄だよ!」
「ハリィィィィ!!!!!」
なら、私もその強さには本気で応えないとね……! 私は髪をかき上げ、左耳を出す。──そこには、貝殻ピアスの中に輝く“キーストーン”。
果南「ラグラージ……!! メガシンカ!!」
「ラァァァァーーーグッ!!!!!」
ラグラージが光に包まれ──上半身の筋肉がさらに発達し、巨大になった腕を振り上げる。
「ラァァァァーーーーグッ!!!!!」
果南「“アームハンマー”!!」
腕を振り下ろすのと同時に──腕についているオレンジの噴出口からジェットエンジンのように水を逆噴射し、超加速して拳を叩きつける。
「ハリィィッ!!!?」
──ドッパァッ!! という音とともに特大の水しぶきを上げ、ハリーマンを水底に向かって叩き落とす。
ド派手に上がった水しぶきは洞窟の天井まで水浸しにし、洞窟内に水滴が落ちる音があちこちから鳴り響く。
果南「……まさか、これで終わりじゃないよね……!」
「ラグ…!!」
ラグラージがピクリと反応し、ラグラージが全身にある噴出口から水を逆噴射して、ジェットスキーのようなスピードで泳ぎ出す──と同時に、水中から大量の槍のような鋭さ針が一斉に飛び出してきた。
果南「“ミサイルばり”……!!」
ラグラージの背の上で振り返ると、ハリーマンの“ミサイルばり”がこちらを追尾してくる。
なら……!
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