292: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/25(日) 10:37:50.01 ID:PfMOWZim0
タマンタはそれを掻い潜り、きりもみ回転しながら突っ込んでくる。
曜『く……! 当たらない……! ダダリン! “てっぺき”!』
「────」
曜は目の前にダダリンを出し、“てっぺき”でタマンタの“つばさでうつ”を防ぐが、あまりに勢いがありすぎて、
「────」
曜『うわ!?』
4m近いダダリンの巨体が押されている。
曜『そ、それはやばいって!?』
回転しながら、ダダリンを圧倒するタマンタだが、
「…!! タマッ!!!」
何かに気付いたように、その場から一瞬で離脱し──直後、別の場所から飛んできた“エナジーボール”がタマンタのいた場所を素通りする。
「ゲルゥ…」
私のブルンゲルが回り込んでタマンタを攻撃したが、外したらしい。
曜『ご、ごめん……助かった』
お礼を受けながらも、私は私で返す余裕があまりない。
「ゼルルルッ!!!!」
高速で動き回るブイゼルを目で追うので必死だからだ。
善子『ゲッコウガ、“みずしゅりけん”!!』
「ゲコガガガガッ!!!!!」
連続で“みずしゅりけん”を放つが──ブイゼルはさらに加速し、泡をまき散らしながら“みずしゅりけん”をひょいひょいと躱す。
曜『ブイゼルもタマンタも速過ぎる……!』
善子『……。……スーパーキャビテーション』
曜『え!? なに!?』
善子『あのブイゼル、疑似的にスーパーキャビテーションを使ってるわ』
曜『いやだから、なにそれ!?』
善子『簡単に言うと、水と自分の表面の間に空気の層を作ることによって、摩擦を減らして速度を上げてるの。恐らく、“かまいたち”で作り出した空気の渦を体毛に紛れ込ませて、自分と体表と水の間に空気層を作り出してる。わかる?』
曜『とにかく速いのだけはわかった!!』
まあ、とりあえずそれがわかればいい。
正確に言うと発生メカニズムは全然違うから“疑似”なんだけど……まあ、今は細かいことを説明してもしょうがないから、これでいいでしょ。
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