268: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/24(土) 11:51:51.66 ID:ITfcLIGe0
かすみ「空間の裂け目があったのは──15番水道の東の方です!」
曜「15番水道ってことは……船の墓場? ……あ、もしかしてマンタインサーフのテストのとき……?」
かすみ「はい! かすみんたち、実はあのとき幽霊船の中で、ゴースたちが逃げ込む空間の裂け目を見たんです!」
果南「ゆ、幽霊船……!?」
海未「では、そこに行けば空間の裂け目があると……」
かすみ「はい! ただ……かすみんたちが降りたあと、船はどこかに行っちゃったから、探さないといけないですけど……」
海未「ふむ……。……幽霊船ですか……」
かすみ「ほ、ホントにあったんですよ!? 嘘じゃないですよ!?」
海未「今更かすみを疑うわけではありませんが……眉唾な話だなとは思ってしまいますね……」
曜「でも確かに15番水道の沖で幽霊船を見たって話は有名だからね。かすみちゃんが見たって言うのは間違いないと思うよ」
かすみ「あ〜ん♡ 信じてくれる曜先輩好き好き〜♡」
かすみちゃんが曜さんに抱き着くと、曜さんはニコニコ笑いながら、かすみちゃんの頭を撫でる。
善子「“忘れられた船”か……」
海未「善子……? 何か知っているのですか?」
善子「善子じゃなくて、ヨハネよ。……100年くらい前に、船の墓場の調査に出た大型のスループ船が行方不明になって……それ以降、ゴーストタイプのポケモンの巣窟になって今も海を彷徨ってるって都市伝説があるのよ」
海未「その都市伝説が、本当だった……ということですか」
善子「確か、目撃例を纏めた資料があったはず……取ってくるわ」
ヨハネ博士は、奥の部屋に資料を取りに部屋から出ていく。
彼方「よくそんな資料持ってるね〜……?」
鞠莉「善子は、ポケモン文化の研究者だからネ。ポケモンの関わる事故や事件にも詳しいのよ」
彼方「お〜なるほど〜」
善子「そういうこと。あとヨハネなんだけど」
そう言いながら戻ってきたヨハネ博士が、資料をめくって中身を確認する。
善子「基本的には15番水道の東側の沖。見つかるときは決まって濃霧の中みたいね」
かすみ「あ、確かに、かすみんたちが見つけたときもそうでした!」
海未「となると……15番水道の上空から濃霧が出ている場所を探した方がいいんでしょうか……」
曜「うーん……でも、あそこらへんってもともと海霧が多いからなぁ……」
善子「自然現象で発生する霧と違って、ポケモンが発生させているものの可能性が高いから……映像とかがあれば解析出来ると思うんだけど……かすみ、写真とか撮って──……ないわよね」
かすみ「さ、さすがにそんな余裕はなかったですぅ……」
善子「うーん……直近のことなら、図鑑のメモリーに残ってたかもしれないんだけど……」
侑「図鑑にそんな機能があるの……?」
リナちゃんに訊ねると、
リナ『うん。ポケモンデータ解析のために、図鑑を開いたときに、周囲の画像を一時的に保存する機能がある。容量が勿体ないから基本はすぐ上書きしちゃうけど』 || ╹ᇫ╹ ||
そう答えが返ってくる。
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