267: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/24(土) 11:50:55.80 ID:ITfcLIGe0
■Chapter057 『希望に向けて』 【SIDE Yu】
ジム戦があった日の翌日。私たちは海未さんに言われたとおり、セキレイシティを訪れていた。
海未「──さて、全員揃いましたね」
海未さんが全員を見回しながら、そんな風に言うここは──ツシマ研究所だ。
海未「再度の確認になりますが、今回集まっていただいたのは、二つの作戦──『マナフィ捜索』、『やぶれた世界調査』のための配置決め及び作戦遂行のための話し合いです」
海未さんはそう前置き、
海未「今回集まっていただいたメンバーですが、まずそれぞれの作戦のリーダーの果南と鞠莉。ジムリーダーからは、事前に申し出のあったルビィと理亞、果南からの推薦で曜の3人に来てもらっています。加えて鞠莉からの推薦で善子。こちらからの要請で彼方に。……そして一般人から2名。侑とかすみです」
侑「よ、よろしくお願いします!」
かすみ「お願いしますっ!」
ちゃんと実力で勝ち取ってここまで来たとはいえ……さすがにこのメンバーに並べられると緊張してしまう。
曜「あのー……推薦について、質問があるんですけど」
海未「なんですか、曜?」
曜「善子ちゃんもだけど、どうして私たちは推薦されたのかなって……」
果南「マナフィの調査は海洋を潜る必要があるから、もう一人くらいみずタイプのエキスパートが欲しいって思ったんだ」
曜「なるほど! そういうことなら、喜んで協力するよ!」
善子「私は?」
鞠莉「暇でしょ?」
善子「暇じゃないわよ!?」
鞠莉「冗談よ。あなたは参加したいんじゃないかと思って」
善子「……ん、まあ……。……ありがと」
ヨハネ博士にとって、今回の問題は菜々さんが深く関わっている。だから、ヨハネ博士は作戦に参加していたがっていただろうし、そんなヨハネ博士の気持ちを慮って、鞠莉博士が推薦をした……ということらしかった。
海未「さて、次に配置決め……と行きたいのですが、その前に。かすみ」
かすみ「は、はい!」
海未「空間の裂け目があった場所……教えてもらってもいいですか?」
かすみ「え、えっとぉ……教えたら、やっぱ付いて来ちゃダメとか……言わないですよね……?」
海未「言いません。貴方は紛れもなく、この地方でも有数の実力者ですから」
かすみ「……! え、えへへ……」
海未さんの言葉に、かすみちゃんが嬉しそうにはにかむ。
改めて……私たちは、それくらいのことをやり遂げたんだと実感する。もちろん、これからが本番だと言うのは理解しているけど。
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