254: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/23(金) 13:02:48.19 ID:gk2TE+8k0
ライボルトが滑る私の襟後に噛み付き、
「ブイッ!!!」
イーブイが“こちこちフロスト”で私の滑り落ちる先に氷の壁を作ることで、滑落は止まったけど──
「グマァァァァッ!!!!!」
そのときには、ガチグマはもう目と鼻の先だった。
侑「ライボルト、逃げ──」
理亞「“ぶちかまし”!!」
「グマァァァァァ!!!!!」
リングマの“ぶちかまし”が“こちこちフロスト”の黒い氷ごと──私たち全員を、大きな体躯で突き飛ばした。
侑「……っ゛……ぁ゛……!!」
強い衝撃に脳を揺さぶられるような感覚──そして、数瞬後には、落下の衝撃で呼吸が一瞬止まる。
侑「ぐ……げほ、げほっ……!」
リナ『侑さん!?』 || ? ᆷ ! ||
侑「はぁ……はぁ……リナちゃん……平気……?」
腕に着いたリナちゃんに声を掛ける。
リナ『わ、私は大丈夫……侑さんは……』 || 𝅝• _ • ||
私は──視界が真っ白だった。
意識が飛びかけてるのかと思ったけど──よく見たらそれは雪だった。
侑「今度は……新雪に……たすけ、られたね……」
新雪がクッションになったお陰で、山肌に直接落下するのを避けられたらしい。
近くからは、
「ライ、ボ…!!!」「ブイィィ…!!!」
ライボルトとイーブイの鳴き声も聞こえる。
どうやら、2匹とも無事のようだ。……だけど、
「グマァァァァ!!!!!」
リナ『侑さん!? ガチグマ、近付いてくる!! 逃げなきゃ!!』 || ? ᆷ ! ||
侑「逃げたいんだけど……身体が……動かない……」
リナ『えぇ!?』 || ? ᆷ ! ||
落下の衝撃が軽減されたと言っても……“ぶちかまし”で数十メートルは吹き飛ばされた。
骨が折れてるのか、どこかを強く打ったのかとかはよくわからないし、戦闘で高揚しているからか不思議と痛みはあまり感じなかったけど……とにかく、身体が言うことを聞かず、起き上がることが出来なかった。
「グマァァァァ!!!!!」
ガチグマの足音がどんどん近付いてきて、地面が揺れる。
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