24: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/16(金) 17:59:11.86 ID:eLOLjL7n0
千歌「ぐっ……!?」
どうにか受け身を取って衝撃を殺して、すぐに身体を起こす。
千歌「……っ……! せつ菜ちゃん、やめて……!!」
せつ菜「次は当てますよ……ポケモンを出しなさい」
千歌「っ……」
どうする……!? 私だけなら、最悪逃げるのも手だけど──
遥「……はぁ……っ……!! ……はぁ……っ……!!」
彼方「はる、か……ちゃん……っ……。おねえちゃん、が……いる、から……っ……! づ、ぅ……っ……!!」
あんな状態の彼方さんたちを放っておくわけにはいかない。
彼方さんは苦悶に顔を歪めながらも、遥ちゃんを抱きしめて、必死に後方へと下がっていく。
意識が朦朧としていながらも、遥ちゃんが巻き込まれないように、戦線から下がっているのだ。
でも遥ちゃんは未だに酷いパニック状態で、すでに過呼吸を起こしている。かなり危険な状態。
もう、もたもたしてられない……!
千歌「ルガルガンッ!!」
「ワォンッ!!!!」
せつ菜「やっと……戦う気になりましたか……。“はっぱカッター”!」
「────」
千歌「“ステルスロック”!!」
「ワォンッ!!!!」
周囲に鋭い岩を発射して、“はっぱカッター”を撃ち落とす。
せつ菜「ふふ、本来攻撃技ではないはずの“ステルスロック”で“はっぱカッター”と撃ち合うとは、さすがですね。なら、こういうのは──」
千歌「せつ菜ちゃん、もうやめて!! お願いだから!!」
せつ菜「……何故?」
千歌「そのポケモンは──ウルトラビーストは危ないの!! だから──」
せつ菜「……自分は『特別』を使うのに」
千歌「……ぇ」
せつ菜「……それなのに、私が『特別』を使うことは許さないんですか!? カミツルギッ!!!」
千歌「っ……!! “ストーンエッジ”!!」
「ワォンッ!!!!」
迫るカミツルギに“ストーンエッジ”をぶつけて牽制するが、
せつ菜「“シザークロス”ッ!!!」
カミツルギは飛び出してくる鋭い岩石を、豆腐のように切り捨てる。
せつ菜「ああ、そうだ、やっぱり私を馬鹿にしてたんだ。自分が『特別』だから、『特別』じゃない私のことを……!!」
千歌「ち、違う……! そんなこと思ってないよ……っ……! ──……あなた!! せつ菜ちゃんに何したの!?」
私はせつ菜ちゃんの背後にいる、果林さんに声を飛ばす。
果林「あら……何をしたなんて、人聞きの悪い」
791Res/1707.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20