221: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/22(木) 15:13:33.84 ID:tTvUwYyF0
かすみ「──今は……みんなが可愛くて可愛くて仕方ないの……っ……」
「クマ…」「…サニゴ」「ブクロ…」「テブリ…」「ガゥ…」
かすみ「ジグザグマが私のためにたくさんいろんなものを集めてきてくれて……褒められたときにする顔、私、可愛くて大好き……」
「クマァ…ッ…」
かすみ「サニーゴ……普段はボーっとしてるように見えて……実は表情豊かで、熱い気持ち持ってて……嬉しいときは嬉しい顔、ちゃんと見せてくれる……そういうギャップにとびっきりの可愛さ感じてるよ……」
「サコ……ッ…」
かすみ「ヤブクロン……寝るときに、私がぐっすり眠れるように、枕元で良い匂い出してくれてるの、実は知ってたよ? それにヤブクロンの笑顔、愛嬌があってすっごく可愛いんだよ……」
「ブクロン……ッ…」
かすみ「テブリムは生意気だけど、私を守るためにいっつも強がってるでしょ……? ホントは群れのみんなのこと思い出して寂しくなっちゃってるの知ってるんだよ……そういう可愛いところあるの私にはバレバレなんだからね……?」
「テ、テブ……ッ…」
かすみ「ゾロア……私の初めてのお友達。初めてゾロアをママからもらったとき、可愛い可愛いってずっと可愛がってたけど……テレビでゾロアークの姿を、見た目を知ったとき、私、大泣きしちゃったんだよね。覚えてるかな……?」
「ガゥゥ…」
かすみ「ちっちゃい頃の私は……いつか、ゾロアもこうなっちゃうんだって、可愛くなくなっちゃうんだって……そう思ったの……。……でも、でもね……今ならわかるんだ」
私はみんなを──ジグザグマを、サニーゴを、ヤブクロンを、テブリムを……ゾロアを、順に見つめて。
かすみ「……可愛さって、溢れ出るものなんだって。見つけられるものなんだって」
私が──誰よりも可愛くて強いトレーナーになるのに必要なことは──
かすみ「私は……みんながどんな姿でも、みんなの可愛さ、見つけられるよ……♪ 見つけてみせるよ……♪」
「クマ…」「…サコ」「ブクロン…ッ」「テブ…ッ」「……ガゥッ!!!」
かすみ「だから、もう……止めなくていい……! 私のために、私の夢のために、止まらなくていい……! 私と一緒に、前に進もう……!」
「クマ──」「サコ──」「ブクロン──」「テブリ──」「ガゥゥゥ──」
私は──この子たちと一緒に……変わるんだ……!!
かすみ「行こう……!! みんな……!!」
👑 👑 👑
英玲奈「……出てこい」
英玲奈先輩が炎の竹林の中から、歩いてくる。
「グラッシャァァ!!!!」「カイィィロス!!!!」
バサギリが、カイロスが力任せに燃える竹を蹴散らしながら──
「ペンドラァァァーーー!!!!」
そして──ペンドラーの背中の上には、戦闘不能になって気絶したジュカインの姿。
英玲奈「せめてもの情けだ。連れてきてやったぞ」
そう言って、ペンドラーはジュカインを地面に下ろす。
かすみ「……ありがとうございます」
私はお礼交じりに竹林の陰から姿を現す。
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