22: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/16(金) 17:57:10.74 ID:eLOLjL7n0
咄嗟の指示で、ネッコアラが敵からの攻撃を丸太で受け止める。
い、いや、それよりも、果林さんが出してきたあのポケモン……!
千歌「ふ、フェローチェ……!?」
それはフェローチェだった。
しかも本来、全身雪のように真っ白い普通のフェローチェと違って、下半身はまるでドレスでも履いているかのように黒い──色違いのフェローチェだ。
千歌「ウルトラ、ビースト……!?」
果林「……」
なんでこの人はウルトラビーストを使っているの? なんで穂乃果さんは消えた? あの金髪の女の子は?
大量の疑問が、頭の中を埋め尽くし混乱する中、
遥「──……い、いやぁぁぁぁぁ……!!!」
千歌「!?」
急に背後で遥ちゃんの絶叫が響き、振り返ると、
遥「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいっ!!!」
彼方「──ぁ……ぐ……あ、たま……い、いたい……」
遥ちゃんはその場に蹲り、ガタガタ震えて、泣きながら謝罪の言葉を唱え始め、彼方さんに至っては頭を抱えたまま、倒れているではないか。
果林「……そうよね、フェローチェを見たら……嫌でも思い出すわよね、私のこと。いいえ──私たちのこと……」
何が起こっているのか理解できなかった。理解できなかったけど── 一つだけわかることがある。
この人は──……敵だ!
千歌「“ウッドハンマー”!!」
「コァァッ!!!!!」
フェローチェに向かって、ネッコアラが大きな丸太を振りかぶった──瞬間、フェローチェの目の前の空間が歪んで、影が飛び出した。
「──カミツルギ、“つじぎり”」
不意の一撃。
「コ…ァ…」
千歌「な……」
丸太ごと斬り裂かれ、ネッコアラが崩れ落ちる。
でも、それ以上に衝撃だったのは──その攻撃の主だった。
千歌「嘘……」
黒髪のストレートロングを右側で一房、バレッタで纏めた少女。
見間違えるはずがない。──いや、見間違えであって欲しかった。
千歌「せつ菜……ちゃん……?」
せつ菜「…………」
791Res/1707.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20