209: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/22(木) 14:57:37.52 ID:tTvUwYyF0
いや、そうじゃない……!? ここら一帯の竹を──根本から伐採した……!?
英玲奈先輩は、こーんな立派な竹林を、なんの躊躇いもなくぶった切って、かすみんたちを竹の上から落とす作戦を取ってきた。
「カインッ…!!!」
でも、ジュカインは空中でうまくバランスを取り、姿勢を維持しながら、地面に着地する。
──もちろん、かすみんに落下の反動がいかないように、着地のタイミングで尻尾を上手にしならせて、反動を殺してくれる。
かすみ「あ、ありがとう……ジュカイン……」
「カインッ!!!」
そして、降り立った私たちの前に、
英玲奈「……やっと降りて来たな」
英玲奈先輩が姿を現す。
そして、その傍らには、
「グラッシャァ」
見たことがないポケモンが居た。
かすみ「な、なんですか、そのポケモン……!?」
英玲奈「見たことがなくても無理はない。……このポケモンはこの地方では私しか持っていないからな」
なんですか、それ……!?
かすみんは警戒しながらも、上着のポケットから図鑑を出して、目の前のポケモンを調べてみる。
『バサギリ まさかりポケモン 高さ:1.8m 重さ:89.0kg
硬い岩で 自分自身の 身を守っている。 両腕に ついた
大きな まさかりで 大木を 切り倒す。 翅が 退化して
飛行能力を 失った代わりに 脚力と 腕力が 増している。』
かすみ「バサ……ギリ……?」
図鑑で調べても、見たことも聞いたこともないポケモンです。
英玲奈「こいつはストライクの進化した姿だ」
「グラッシャ…」
かすみ「え……? ストライクの進化系……? それってハッサムじゃ……」
英玲奈「本来はな……。かつてシンオウ地方では極僅かだが、ストライクはこのバサギリに進化していたそうだ。私はむしタイプのエキスパートとして、このポケモンを長いこと調べていて──やっとのことで、ストライクがバサギリになるための“どうぐ”を見つけ、手に入れたのだ」
「グラッシャァァ…」
バサギリが、体を捻って──大きなまさかりを後ろに振りかぶる。
英玲奈「それによって得たパワー……味わうといい!!」
「グラッシャァァ!!!!!」
かすみ「……! ジュカイン!! ジャンプして!!」
「カインッ!!!」
かすみんの指示で、ジュカインがジャンプをした直後──バサギリが横薙ぎに放った斬撃により、さっき以上の範囲の竹が根元からぶった切られ、周囲を竹が舞い踊る。
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