202: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/22(木) 04:43:07.48 ID:tTvUwYyF0
せつ菜「……どうするつもりですか?」
しずく「一旦、ウツロイドの少ない崖上まで移動させようと思いまして」
せつ菜「それは見ればわかります。移動させて、何を?」
しずく「歩夢さんが死なないように、お世話役を仰せつかっています♡」
せつ菜「……なるほど」
つまり……動けない状態の歩夢さんの力だけを利用するために、お世話をするということらしい。
ぐったりして気を失っているとはいえ……放っておいたら死んでしまうのは、想像に難くない。
せつ菜「……上にあがるまで、ウツロイドに襲われないように援護します」
しずく「ありがとうございます♡」
ですが……さすがに、死なれるのは寝覚めが悪いどころの話ではない。
私は一応、彼女たちの身の安全を守るためにここにいるわけですし……。
ただ、しずくさんは歩夢さんよりも、身長が小さい分、背負って歩こうとすると足取りがかなり覚束ず、見ていて少し不安だ……。
……まあ、私はそんなしずくさんよりも、さらに身体が小さいので、代役をできるかと言われると微妙ですが……。
よたよたと歩くしずくさんの後ろを、警戒しながら歩いていたそのとき──
「──ピュイ…」
歩夢さんのバッグから、鳴き声が聞こえてきたと同時に──コスモッグが飛び出してきた。
しずく「きゃ……!? コスモッグ……? もしかして、ずっと歩夢さんのバッグの中に隠れていたんでしょうか……」
「──ピュイ、ピュイ」
コスモッグはしずくさんの周囲をくるくる回りながら、時折体をぶつけている。
……恐らく、攻撃しているつもりなんでしょうが……しずくさんはまるで意に介していない。
コスモッグには戦闘能力がないと聞いているので、仕方がないですけど……。
しばらく、攻撃らしきものを続けたコスモッグは──
「ピュイ…」
どうにもならないと悟ったのか、歩夢さんのバッグの中に戻っていった。
しずく「……さて、急ぎましょうか♡ ウツロイドが集まってくる前に」
せつ菜「……はい」
歩夢「………………」
………………
…………
……
🎙
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