196: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/21(水) 15:27:39.15 ID:/nLmInIK0
🎹 🎹 🎹
侑「ライボルト、行くよ……!! メガシンカ!!」
「ライボォッ!!!!!」
ライボルトが眩い光に包まれる。
その光の中から、現れた姿は──全身の体毛が大きく成長し、まるで稲妻を身に纏っているかのようなフォルムに。
それと同時に全身から、バチバチとスパークを爆ぜながら、
「ライボォォォォォッ!!!!!」
“いかく”するように、雄叫びをあげる。
それと同時に、私は全身の毛が逆立つのがわかった。
空間一帯にとてつもない量の静電気が発生して、私の全身の毛を逆立ててるんだ……!
直後──
「ライボォォォォッ!!!!!」
まさに文字通り、目にも止まらぬスピードでメガライボルトが走り出す。
メガライボルトが走り抜けた通り道はあまりの速さに、摩擦で床が赤熱し、稲妻のようなシルエットを浮かばせる。
と、同時にメガライボルトの通った空気が──雷轟のようにゴロゴロと大きな音を立てる。
まるで、ライボルト自身が雷そのものになったようだった。
「ジュラル…!!!?」
ジュラルドンが、メガライボルトのあまりのスピードに、何が起こったか理解出来ずにいる間に、
「ライボッ…!!!」
ライボルトはジュラルドンに肉薄していた。
「ジュラルッ…!!!?」
そして、自身に向かって── 一斉に周囲のでんきエネルギーを集束させる。
侑「──“かみなり”!!!」
「ライボォォォォォッ!!!!!!!」
──もはやそれは、見慣れた枝分かれする稲妻のような形ではなく……光と熱と音を伴った、大きな電撃の柱のようだった。
至近に落ちた雷柱が周囲の空気を震わせ、雷轟が劈く。
侑「……っ!?」
私は咄嗟に耳を塞いだけど、それでも鼓膜どころか──雷轟が全身を震わせるような衝撃を伴っていた。
衝撃がやっと止んだかと思って、耳を塞いでいた手を離すと──周囲の山から、やまびこのように響く雷轟が私の耳に何度も届いてくる。
そして──そんなとんでもない威力の“かみなり”の直撃を受けたジュラルドンは……、
「…………」
真っ黒焦げになって、完全に沈黙していた。
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