侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」 Part2
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183: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/21(水) 15:16:46.16 ID:/nLmInIK0

かすみ「だから……せつ菜先輩がかすみんや侑先輩に八つ当たりしちゃう気持ち……かすみんはわかる気がします。……もちろん、果林先輩が余計なことを言ったんだとは思いますけどね!」

侑「うん……」

かすみ「結局、かすみんたちはせつ菜先輩が欲しかったものをすでに持ってるわけですから……せつ菜先輩がどう辛かったか〜とか、悔しかったか〜とか、そういう気持ちって、想像する以上のことは出来ないと思うんですよ」

侑「……まあ……そうだよね」

かすみ「だから、どっちかと言うとせつ菜先輩自信の問題だと思います。侑先輩、すっごく優しいから気になっちゃうんでしょうけど……侑先輩が悩んじゃうくらいなら、気にしなくてもいいんじゃないかなって」

侑「……ありがとう、かすみちゃん。……話したら、ちょっとすっきりした」

かすみ「なら、よかったです♪」


かすみちゃんは、ニコニコ笑いながら言う。


かすみ「じゃあ、今度はかすみんから侑先輩に聞いてもいいですか?」

侑「ん、なにかな」

かすみ「侑先輩は……どんなトレーナーになりたいですか?」

侑「どんなトレーナー……うーん……」


改めて聞かれると悩んでしまう。


かすみ「きっとせつ菜先輩には明確に、そういうものがあったのかな〜って……だから、そういうのを考えていったら、意外とわかったりして」

侑「……確かに……うーん……でも、なんだろう……。……かすみちゃんは?」

かすみ「かすみんはポケモンマスターになりたいって思って、ずっと旅してますよ!」

侑「ポケモンマスターかぁ……」


かすみちゃんらしいけど、ちょっと抽象的だなぁ……。


侑「具体的には……?」

かすみ「具体的……? うーんと……可愛くて強いトレーナーです! あと、誰にも負けないトレーナーになりたいです!」

侑「可愛くて強くて、誰にも負けないトレーナー……なんか、それもかすみちゃんらしいね」

かすみ「はい! 自分でもかすみんらしいと思います! それで、侑先輩はどうですか?」

侑「私は……」


考えてみる。私はどんなトレーナーになりたいのかな……。

未来の自分を想像してみる。

強くはなりたい……強いトレーナーになって……。

……チャンピオンになる……? うーん……なんか違う……。もちろんなれたら嬉しいけど……私がポケモンたちと一緒に目指したいのってそういうことじゃない気がする……。

じゃあ、ジムリーダーとか、四天王になる……? それもなんだかしっくりこない。

……なら、どうして強くなるんだろう。

強くなって……何をするんだろう。

そのとき、ふと……頭に浮かんできたのは……。


侑「……歩夢……」


──歩夢の顔だった。


侑「……そっか。わかった……私……大切な人を守れるトレーナーになりたいんだ」


私の旅は、いつだって歩夢と一緒にあった。歩夢がいなくなってしまって、より一層強く思った。私は……歩夢を守れるトレーナーでありたい。



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