163: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/21(水) 03:44:10.73 ID:/nLmInIK0
歩夢「……っ……」
浮遊感に包まれたのも束の間──私の身体は何かに優しく受け止められる。
もちろんその何かは──
「──ジェルルップ…」「──ベノメノン…」「──ジェルップ…」
ウツロイド。ウツロイドの触手が腕を脚を──私の全身をどんどん絡め取っていく。
歩夢「しずくちゃん……!! 絶対、絶対、侑ちゃんたちが助けに来てくれるから……!! だから──んぅっ、」
口元が触手に覆われる。
そのまま、視界も覆われ……私は……目の前が、真っ暗になった──
💧 💧 💧
しずく「…………」
せつ菜「……こんなことをして、心は痛まないんですか……? ご友人なんでしょう?」
しずく「……お説教ですか?」
せつ菜「……貴方……まだ理性が残っているじゃないですか……なのに、どうしてあんな酷いことが出来るんですか……」
しずく「貴方に言われたくありませんね」
せつ菜「な……」
しずく「せつ菜さん、貴方の話、果林さんから聴かせてもらいましたよ♡ ……貴方だって、ウルトラビーストに心を売ったようなものじゃないですか」
せつ菜「それ……は……」
しずく「私はウルトラビーストの美しさに、せつ菜さんはウルトラビーストの強さに魅入られ……魂を売ってしまっただけ──所詮、私たちは同じ穴の貉ですよ」
せつ菜「…………。…………そうかも……しれませんね……。……自分だけ、綺麗でいようとするのは……卑怯でした。……すみません」
しずく「いえ、お気になさらないでください♡ さて……」
私は振り返る──先ほど歩夢さんが、外して地面に置いたボールたちが、ガタガタガタと激しく揺れ、
「──バーース…!!!」「──シャーーーーッ…!!!!!」「──マホイッ…!!!」「──グラァ…ッ!!!!!」「──エッテ…!!!」
歩夢さんのポケモンたちがボールから飛び出してくる。
しずく「ふふ……敵意剥き出しですね。ご主人様に酷いことをした私が許せないんですよね」
ボールから、ポケモンを繰り出す。
「──インテ…」「──バリバリ!!」「──ロゼ…」
しずく「お相手しますよ。トレーナー無しで私に勝てるのかは知りませんけど♡」
「バーースッ!!!!」「シャーーーボッ!!!!!」「マホイップッ!!!!」「グラァァーーー!!!!」「エッテェェッ!!!!」
………………
…………
……
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