161: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/21(水) 03:40:02.29 ID:/nLmInIK0
「──ジェルルップ…」「──ヴェノメノン…」「──ジェルル…」
歩夢「な、なに……あれ……?」
不思議な生き物が、崖の下で大量に浮遊している。
しずく「あれはウルトラビースト・ウツロイドです♡」
歩夢「ウツ、ロイド……?」
しずく「ウツロイドは強力な神経毒を持っていて、とても危険なウルトラビーストです。歩夢さんには今から、そんなウツロイドの群れの中に──落ちてもらいます♡」
歩夢「……!?」
私は、しずくちゃんの言葉を聞いて、腕を振り払う。
しずく「おっとっと……」
歩夢「…………っ」
どうしよう……逃げなきゃ……!
私はしずくちゃんから逃げるように背を向けて走り出すけど、
しずく「いいんですか? 歩夢さんが逃げたら、私が果林さんにどんな目に遭わされるか、想像できますか?」
歩夢「……!」
その言葉で、私は足を止める。
せつ菜「貴方……」
しずく「果林さんは私を利用するためにフェローチェを魅せてくれています♡ もし、正しく命令を遂行出来なければ……私はきっといらない子。一体何をされるんでしょうね?」
歩夢「…………っ」
せつ菜「…………」
しずく「さぁ、歩夢さん♡ こちらへ戻ってきてください♡」
歩夢「…………」
しずく「歩夢さん、私たち友達でしょう? 私のこと、見捨てないでください♡」
歩夢「っ……」
私は──振り返って、しずくちゃんのもとへと戻る。
歩夢「……」
しずく「ありがとうございます♡」
歩夢「しずくちゃん」
しずく「なんですか?♡」
歩夢「私のこと……どう思ってる?」
しずく「どう……とは……?」
歩夢「しずくちゃんにとって、私は……どういう存在……?」
しずく「ふふ、そんなの決まってますよ。優しくて頼りになる先輩で、仲間で──大切なお友達です」
歩夢「…………わかった。私、しずくちゃんを信じるよ」
せつ菜「…………」
せつ菜ちゃんが無言で見守る中、私は覚悟を決める。
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