128: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/20(火) 12:42:53.06 ID:B+X5AS2s0
侑「ごめんね、かすみちゃん……でも、ああするしかなくてさ……」
かすみ「うぅ……もちろん、かすみん許しますけどぉ……」
「テブリ」
「ウォー…」「……サ」「ブイ」
「ニャー」
侑「とりあえず、全員無事だね……」
リナ『うん、大丈夫』 || ╹ ◡ ╹ ||
ウォーグルもサニーゴも無事。
小脇に抱えたニャスパーも元気そうだし……殿のイーブイも問題なさそうだ。
でも……ここに留まっているのは危険かな……。
侑「ウォーグル……もうひと頑張りお願いできる?」
「ウォーー」
飛んでくるウォーグルの脚を掴み、
侑「かすみちゃんも」
かすみ「は、はい」
かすみちゃんもウォーグルの脚に掴まって、工場内を飛行しながら、ゆっくりと移動を開始する。
かすみ「……あの……真姫先輩のポケモンたち、強すぎませんか……? あの攻撃力とか、もはや意味わかんないですよ……?」
侑「レベルが違うっていうのはあるけど……一番大きいのはニャイキングがいるからだろうね」
かすみ「はぇ……? どういうことですか……?」
リナ『ニャイキングの特性は“はがねのせいしん”。自分と味方のはがねタイプの攻撃力を上げる特性だよ』 || ╹ᇫ╹ ||
かすみ「えぇ!? そんなの聞いてないですぅ……」
侑「とはいえ、逃げてばっかりじゃ、どうやっても勝てない……」
かすみ「いっそ、奇襲して真姫先輩からバッジを奪っちゃいますか?」
リナ『それもありだと思う』 || ╹ᇫ╹ ||
確かに、レベル差を埋めるには、真っ向から戦わないというのも一つの手ではある。
ただ……。
侑「それをするにも、問題はあるよね……」
かすみ「問題……ですか?」
侑「たぶん……真姫さんの方がこの工場には詳しいから、常に奇襲を受けにくい場所を選ぶと思うんだ」
今考えてみれば、真姫さんが試合開始直前に2階に上がったのも、有利な位置を取るためだろう。
改めて……相手が有利な戦場で戦うことの難しさを実感する。
かすみ「となると……真姫先輩、もう最初の場所から移動しちゃってますかね……」
侑「たぶんね……。この広いバトルフィールドの中で、あの場に留まり続ける理由もないだろうし……」
ウォーグルで飛行しながら、改めてこの廃工場を見渡してみる。
屋内は天井が高く、ウォーグルが自由に飛びまわってもほとんど問題ないくらいには高さが確保されている。
あちこちにベルトコンベアが走っており、ボロボロのものも多いけど……さっきみたいに通電すれば無理やり動かすことが出来るものもある。
真姫さんが上がっていた場所のように、点検用のキャットウォークもあちこちに張り巡らせており、この戦場はほぼ全域に渡って二層構造になっていると言ってもいい。
部屋はいくつかに分かれているけど……各部屋を繋ぐドアの前には瓦礫が崩れて通れなくなっていたりする場所もあり、どちらかといえばさっき私たちが逃げてきたような、ベルトコンベアの運搬路の方が無事な場所が多い。
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