18: ◆Kg/mN/l4wC1M[saga]
2022/11/25(金) 00:15:32.77 ID:YjhaJr8i0
運河の方から微かに風が吹いた。葉が擦れる音がした。
「わたしは……わたしは、げき子さんにそんなこと言ってほしくないです」
私の耳に飛び込んできたのは、星梨花ちゃんの声だった。
静かで、芯の通った声だった。
「……確かに、げき子さんの話を聞いても、私は何もできないかもしれません。……わたしは劇場の皆さんと違って、まだ上手くできないことも多くて……」
「そんなこと……」
「それでも――わたしは、げき子さんのお話を聞くことくらいはできます。もし今のげき子さんの気持ちが少しでも楽になるかもしれないなら……話してほしいです」
――その言葉を伝えるのに、一体どれだけの勇気が必要だったんだろう。
星梨花ちゃんの瞳は、ずっと私を見つめたままだった。
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