971: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/16(金) 01:40:47.08 ID:eLOLjL7n0
英玲奈「“つばめがえし”!!」
「ヘラクロッ!!!!」
「ロン、チッ!!!?」
いつの間にか、真横に回り込んでいたヘラクロスがツノを叩きつけて、ドロンチを吹っ飛ばした。
消えたんじゃない……! “つばめがえし”で急に軌道を変えられたから、一瞬見失ったんだ……!
「ロ、ロンッ…!!!」
侑「ドロンチ……!!」
さすがに飛行を維持出来ず、地面に墜落するドロンチ。
器用に尻尾を振るいながらバランスを取って、すぐに体勢を復帰させるけど、
「ヘラクロッ!!!!」
ヘラクロスはもうすでにドロンチの眼前に迫っていた。
英玲奈「“じごくづき”!!」
「ヘラクロッ!!!」
「ロンッッ!!!!!!!」
ヘラクロスのツノが、ドロンチの胸部に突き立てられ、その勢いでドロンチはジムの壁まで吹っ飛ばされた。
──ドンッと大きな音を立てて、壁に叩きつけられるドロンチ。
侑「ドロンチ……!!」
「ロ、ロン…」
侑「……ありがとうドロンチ、戻って」
ドロンチ戦闘不能……。私はドロンチをボールに戻す。
──全く手も足も出なかった……。
パワーもスピードもテクニックも、どれも一級品だ。
これが、最強のジムリーダー……英玲奈さん……。
英玲奈「……確かに、ヘラクロス相手に近接戦を挑まないようにする立ち回りは悪くない。定石と言ってもいいだろう」
侑「……」
英玲奈「が、この私に対して、そんな消極的な戦い方で勝てると思っているなら、随分と舐められたものだな」
侑「……!」
そうだ……私はチャレンジャーなんだ……。安全安心な勝ち方なんて、最初から考えちゃいけない。
ジム戦用に使用ポケモンのレベルを合わせてくれているとはいえ、相手は百戦錬磨の最強のジムリーダー。
定石での戦いを仕掛けてくる相手への対策だって、知り尽くしているだろうし、私が見聞きした程度で知っている作戦なんかじゃ通用しなくて当然だ。
私が今やるべきことは、教科書通りの試合運びなんかじゃない……!
侑「……英玲奈さんの想像を超えた戦いをしなくちゃ……!」
英玲奈「……ふ。……さぁ、次のポケモンを出したまえ」
侑「はい! 行くよ、ライボルト!!」
「──ライボッ!!!!」
ボールから飛び出すと同時に、ライボルトが走り出す。
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