937: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/14(水) 12:15:06.65 ID:A5BOh9Vw0
せつ菜「……大丈夫」
私が信じて進んできた道に、間違いはない。
あと、少しで手が届くという手応えだって、ずっと感じていた。
だから、今日、ここで、超える。
弱気になんてなっちゃダメだ。
せつ菜「私は……チャンピオンになるんだ」
私は自分に言い聞かせるように、そう言葉にした──
🎙 🎙 🎙
──時刻は20時半を回ろうとしていた。
せつ菜「…………」
溶岩洞の内部は、今も灼熱の溶岩が流れ続けるだけ。
20〜と書かれていたが、千歌さんは未だ姿を現していなかった。
せつ菜「…………また、からかわれてしまったみたいですね……」
菜々のときだけではなく、せつ菜であってもからかわれてしまったようだ。
さて、これからどうしたものだろうか……。
次の策を思案し始めた、そのときだった。
「──こっちであってるよね!?」
入り口からこの広間へ向かう通路の方から、声が聞こえてきた。
せつ菜「……え?」
その声は、あまりに聞き覚えのある声で──程なくして、
千歌「はぁ……はぁ……! どこ……!?」
千歌さんが、この火山洞の中に、姿を現した。
せつ菜「本当に……来た……」
私は唖然としてしまった。
まさか本当に来るなんて。
キョロキョロと何かを探していた千歌さんは、
千歌「……え?」
私を視界に入れた瞬間、目を丸くする。
千歌「せつ菜ちゃん……?」
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