侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」
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930: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/13(火) 12:28:06.82 ID:r2gRr5pF0

 「テブ!!」
かすみ「あの樹!? よっし……じゃあ、行きますよ!!」


大きな樹にダッシュで駆け寄り──


かすみ「テブリム!! お願いします!!」
 「テーーブッ!!!!」


テブリムが樹木に向かって拳を叩きつけると──樹木の表面がバラバラと崩れ、大きな洞が現れる。

そして、


しずく「──むー……!!」

かすみ「しず子!!」


そこには、黒いひも状のもので縛られたしず子が居た。


 「ロンゲ…」

 「テブッ!!!」
かすみ「お前がしず子を攫ったやつですね……!!」


ギモーたちよりもずっと大きな背丈の──恐らく群れのボスらしきポケモンに向かって、テブリムが飛び出していく。

体を捻りながら、テブリムが渾身のパンチを繰り出すと──


 「ロンゲッ!!!!」


相手も、身を捻りながら、拳を突き出し、2匹の拳が真っ向からぶつかり合うが──


かすみ「ご、互角……!?」
 「テブッ…!!」

 「ロンゲッ」


2匹のパワーは互角で、お互い相殺し合っている。

テブリムのパンチ力は身をもって体験している。それなのに、それと互角に撃ち合ってくるなんて……!!


しずく「──かすみさんっ!! 攻撃を緩めないで!!」

かすみ「!?」


気付けば先ほどまで、口を塞がれていたしず子が、私に向かってそう伝えてくる。


しずく「オーロンゲは全身の髪の毛で、自分の筋力を増強するの!! だから、攻撃に使っていたら、私を拘束できなく──むぐっ……!!」

かすみ「なるほど! そういうことなら……!! テブリム!!」
 「テーブッ!!!!」


テブリムは、オーロンゲと呼ばれたポケモンの前に立って、連続で拳を繰り出す。


 「ロンゲ…!!!」


もちろん、そうなればオーロンゲも応戦するしかなくなり、


しずく「……ぷはっ!」


しず子の拘束が緩んだ隙に、


かすみ「ジュカイン!!」
 「カインッ!!!!」



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