897: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/12(月) 14:09:24.82 ID:ropYqdR40
🎹 🎹 🎹
──テントを張り、野営の準備が出来る頃には、
侑「雨、止んだね」
歩夢「うん♪」
雨はすっかり止んでいた。
時刻的には、もうそろそろ夕方くらいかな。
西の空の雲の切れ間から──夕日が差し込んできて、湖面を赤く染めている。
そんな幻想的な風景を横目に、歩夢が食事を作ってくれている真っ最中だ。
歩夢「よし……! 後は、しばらく煮込めばシチューの完成だよ♪」
侑「歩夢のシチュー、おいしいから好きなんだよね♪ もう待ちきれない〜♪ ちょっと、味見しちゃダメ?」
歩夢「ダメだよ? シチューはちゃんと煮込んであげた方がおいしくなるんだから」
「シャーボ」
侑「ほら、サスケも待ちきれないって!」
歩夢「もう……侑ちゃんもサスケも食いしん坊なんだから……。でも、完成するまで待っててね? せっかく食べてもらうなら、おいしく出来たものを食べて欲しいもん」
侑「うぅ……わかった……」
「シャボ…」
空腹でお腹がぐーぐー鳴っているけど、完成するまで我慢我慢……。
私とサスケがシチューの完成を今か今かと待ち構えている中、
「イブイ♪」
イーブイは夕日を反射して光るクリスタルレイクを、キラキラとした目で眺めていた。
侑「イーブイ、湖もっと近くで見る?」
「イブィ♪」
訊ねるとイーブイは嬉しそうに鳴きながら、湖に向かって駆けだしていく。
ご飯が出来るのを眺めていたら、余計にお腹が空きそうだし、私もイーブイと一緒に近くに行ってみようかな。
侑「ちょっと行ってくるね」
リナ『私も付いてく』 || > ◡ < ||
歩夢「うん、行ってらっしゃい」
歩夢に見送られながら、私ははしゃぐイーブイを追いかけて、湖畔へ向かう。
「イブイ、ブイ♪」
侑「ふふっ♪」
嬉しそうにはしゃぐイーブイを見ていると、なんだか私も嬉しくなってくる。
さっきまで湖からは少し離れた場所で、テントの設営をしていたけど……こうして近くに寄ってみると、クリスタルレイクの湖畔は思ったよりも凸凹としていた。
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