873: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/11(日) 18:59:39.87 ID:6zYh2+nI0
小さく呟きながら、自分を落ち着かせる。
いつもどおり、真姫さんの傍で真姫さんを補佐することに専念すればいい。
次のエレベーターが来るのを待ちながら、息を整えていると──エレベーターホールの向こう側から、
「──……もう……会議室はどっちなのぉ……?」
そんな声が聞こえてきた。
菜々「……?」
エレベーターホールの向こう側って……非常階段だよね?
私はエレベーターホールを抜けて、非常階段の方に足を向ける。
すると──深い青みがかった髪をウルフカットにしている、長身の女性がいた。
まさに昨日調べていた人、
菜々「……アサカ・果林さん……?」
果林「……え?」
──アサカ・果林さんその人だった。
菜々「こんなところで、どうかされたんですか?」
果林「え、えぇっと……。……会議室に行きたいんだけど」
菜々「会議室ですか……?」
もしかして……道に迷っている?
いやでも……会議室はエントランスホールからエレベーターホールで上の階に行くだけだし……。
どうやっても、この非常階段に来る間にエレベーターの前は通るはずなんだけど……。
……まあ、いいか。困っているのなら、助けることに理由はいらないでしょう。
菜々「私も会議室に用があるので、よろしければ一緒に行きましょうか」
果林「ホントに……? 助かるわ……」
菜々「こちらです」
私は果林さんと共に会議室へと赴く──
🎙 🎙 🎙
──エレベーターで上階へ昇りながら、
果林「貴方……もしかして、真姫さんの秘書かしら?」
菜々「え……?」
果林さんから、そう話を振ってきた。
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