865: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/10(土) 16:22:59.16 ID:hRdoaDre0
しずく「今まで、構ってあげられてなくて……ごめんね……っ……」
「バリバリ♪」
私はバリヤードを抱きしめる。
こんなに優しい、私の友達。私の最初の友達。
姿が変わったくらいで、なくなってしまうわけなかったんだ。
しずく「どんなに姿が変わっても……ずっと、一緒だよ……」
「バリバリッ♪」
私は姿が変わっても、こんなに愛おしいんだと、再確認出来て──やっと心の底から、安堵したのだった。
💧 💧 💧
歩夢「落ち着いた?」
しずく「……はい。すみません、いろいろご迷惑を……」
歩夢「もう……だから、そういうこと言っちゃダメだよ!」
しずく「す、すみませ……あ、えっと……。…………すみません」
歩夢「……ふふ♪ しずくちゃんらしいけど♪」
「バリバリ♪」
しずく「むぅ……バリヤードまで……」
少し膨れてしまう。
歩夢「それにしても……私が知ってるバリヤードと少し違うかも……」
しずく「はい。この子はガラルで出会ったマネネが進化したバリヤードなので……」
図鑑を開いて歩夢さんに見せる。
『バリヤード(ガラルのすがた) ダンスポケモン 高さ:1.4m 重さ:56.8kg
タップダンスが 得意。 足の 裏から 出す冷気で つくった
氷の 床を 蹴り上げ バリヤーの ごとく 身を 守る。
凍らせた 床の 上で 1日 タップダンスに 励んでいる。』
歩夢「ガラルのバリヤードは、こおりタイプもあるんだね」
しずく「はい♪」
「バリバリ♪」
歩夢さんとバリヤードの新しい姿について話しているうちに──激しい雨の音はすっかり消えており、
歩夢「……雨……あがったね……!」
しずく「……はい!」
気付けば雲の隙間から、夕日の茜が差し込んできて、私たちを照らしていた。
それとほぼ同時に──
侑「おーーい!! 歩夢ーーー!! しずくちゃーーん!!」
かすみ「やっと見つけましたよー!! しず子ーーー!! 歩夢せんぱーい!!!」
川の向こう岸から、かすみさんと侑先輩が、私たちを呼んでいた。
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