847: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/10(土) 02:53:27.89 ID:hRdoaDre0
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エマ「──それじゃ、また来るね!」
果林「ええ、またね」
エマ「あ! ここを出て行くときは、ちゃんと一言言ってね? 勝手にいなくなったら……わたし、怒っちゃうから!」
果林「ええ、わかってる」
エマ「うん! 約束だよ♪」
エマは笑いながら去って行った。
果林「…………」
私はエマが出て行ったドアを──しばらく見つめていた。
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程なくして、DiverDiva拠点に戻る。
愛「あ、カリン、お帰り」
果林「……愛、荷物をまとめて。次の作戦が始まったら──ここにはもう戻らないと思うから」
愛「……カリン、エマっちは?」
果林「……何の話かしら」
愛「……まあ、カリンがいいなら、いいけどさ」
愛は言われたとおり、テキパキと荷物をまとめ始める。
「ベベノ〜」
愛「お、手伝ってくれんの? お前はいい子だな〜♪ 愛してるぞ〜♪」
「ベベノ〜♪」
果林「……明朝には発ちましょう」
愛「りょうか〜い」
愛が作業を始める中、拠点内の大モニターに目をやると──先ほどまでエマと一緒に食事をしていた部屋のカメラだけが真っ黒になっていた。
恐らく……愛が気を遣ってくれたのだろう。
当初の予定からは、想像出来ないくらい……ここには長く居ついてしまった。
あまり持たないようにしていたのに……愛着も、少しだけ湧いてしまった。……けど、
果林「……思い出作りは……もう十分、出来たから……。──さようなら。……エマ」
私は最後の踏ん切りをつけるために──小さく別れの言葉を呟いたのだった。
………………
…………
……
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