773: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/06(火) 13:56:54.63 ID:hNufaooJ0
歩夢「もしかして、お腹空いてるの?」
「ベベ…」
フラベベはコクコクと頷く。
歩夢「ふふ、そっか♪ 食べていいよ♪」
「ベベ…♪」
許可してあげると、フラベベは“あおいろポロック”を食べ始める。“おっとり”した性格だから、渋い味の“あおいろポロック”が好きみたい。
それはそれとして……好きな色はわかったから……あとは、形かな。
歩夢「フラベベ、好きな形はどういうのがいいの?」
「ベベ…?」
ひとえに花と言っても、様々な形がある。
サクラのようなポピュラーな形のお花から、アサガオのように漏斗型の物、壺のようなスズランや、バラのような幾重にも花びらが重なっているものもある。
もちろん、フラベベが乗るお花は、茎のあるものじゃないといけないけど……。
歩夢「自分の好きな形のお花があったら、指差して教えてくれないかな? 形がわかったら、それに似た形で好きな色のお花を探せると思うから」
「ベベ」
そう言うと、フラベベは私の顔を見上げてくる。
歩夢「? どうしたの?」
「ベベ」
今度は私の方を指差してきた。
歩夢「あはは……えっと、私じゃなくて……お花を……」
そこまで言い掛けて、
歩夢「……。……もしかして……?」
気付く。
私は自分の髪に留めた、花飾りを外して、
歩夢「……これ?」
フラベベに見せてみると、
「ベベ、ベベ♪」
フラベベは嬉しそうに鳴きながら、花飾りに手を触れる。
「ベベ、ベベ!!」
すると、今度はあっちあっちと言わんばかりに花畑の向こう側を指差し始める。
歩夢「もしかして……あっちにあるの?」
「ベベ!!」
歩夢「わかった、行ってみよっか」
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