774: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/06(火) 13:57:42.58 ID:hNufaooJ0
🎀 🎀 🎀
フラベベを手に乗せたまま、花畑を進んでいくこと10分ほど。
「ベベ♪ ベベ♪」
歩夢「ホントにあった……」
花畑の一角に──ピンク色の可愛らしい花びらのお花が僅かに咲いていた。
数はそんなに多くないけど、間違いない。私が侑ちゃんから貰ったこの花飾りと同じお花だ。
どうしてここに咲いていることをフラベベが知っていたのかはわからないけど……。
もしかしたら、フラベベは一度触れることで、同じ種類の花の持っているエネルギーのようなものを感じ取ることが出来るのかもしれない。
花と共生するポケモンだし、そういうことが出来てもなんらおかしくはない……のかな?
──私は、フラベベを手に乗せたまま、その花に近付く。
歩夢「ここでいい?」
「ベベ♪」
花のすぐそばにフラベベを下ろしてあげる。
すると、フラベベは嬉しそうに、その花の上に登り、
「ベベ♪」
嬉しそうに鳴き声をあげた。
どうやら、気に入ってくれたようだ。
歩夢「ふふっ♪ よかったね♪」
「ベベ♪」
フラベベが再び嬉しそうに鳴くと同時に、フラベベが花ごとフワリと浮き上がる。
きっと、風に吹かれて、旅に出るんだと思う。
歩夢「ばいばい、元気でね」
「ベベ♪」
せっかく、私と同じお花が好きな子と出会えたから、こうしてすぐお別れになっちゃうのは少しだけ寂しかったけど……。
フラベベはそういうポケモン。いつかフラエッテに進化したら、ここに戻ってきてくれるだろうから……きっとまた会える。
風に乗って、飛んでいくフラベベを見送っていたら──急に、強い風が吹いた。
歩夢「きゃ……!」
風はすぐに止む。そして、気付くと、
「ベベ♪」
今さっき飛び立ったはずの、フラベベが私の目の前に戻ってきていた。
そして、それと同時に──フラベベがカッと光輝いた。
歩夢「これってまさか……進化の光……!?」
「──エッテ♪」
──フラベベから姿を変えたフラエッテは、先ほど乗っていた花に、今度はぶら下がりながら、私の手の上に降りてくる。
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