756: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/05(月) 14:43:17.61 ID:6bHKz0F20
侑「やっぱネコポケモンは動くものが好きなんだね」
リナ『だね』 || ╹ ◡ ╹ ||
侑「……よし! ワシボン、毛繕い終わったよ」
「ワシャ♪」
「ブイブイ」
「ワシャ〜」
しっかり毛並みを整えてあげると、ワシボンはご機嫌に鳴きながら、イーブイと追いかけっこを始める。
侑「イーブイ、ワシボン、あんまり暴れちゃダメだよ〜」
「ブイ♪」「ワシャ〜」
イーブイ、ワシボン、ライボルト、ニャスパー、なかなか個性的な手持ちになってきた気がする。
そして……最後の手持ち、と言っていいのかな。
私はその子をボールから外に出す。
丸いラグビーボール大くらいの──タマゴ。
リナ『そのタマゴ、全然変化がないね』 || ╹ᇫ╹ ||
侑「うん……」
たまにボールの外に出して、撫でてみたり、優しく抱きしめてみたりしているけど……あんまり変化はない。
侑「本当に生まれてくるのかな……」
タマゴに直接耳を当ててみるけど……特に何も聴こえない。
どんなポケモンが生まれてくるのかわからないと、この子をどうするかの方針も立たないんだけどなぁ……。
リナ『まだまだ時間がかかりそうだね』 || ╹ᇫ╹ ||
侑「そうだね……」
まあ、根気よく待つしかないかな……。
何か早く生まれさせる方法があるわけでもないし。
リナ『……あ、侑さん』 || ╹ 𝅎 ╹ ||
侑「ん?」
リナ『歩夢さんから、メールだよ』 || ╹ 𝅎 ╹ ||
侑「歩夢から?」
リナ『ベランダ、今出られるかって、訊いてる』 || ╹ 𝅎 ╹ ||
侑「ん、わかった」
私は上着を羽織って、ベランダの外に出る。
ベランダに出ると──歩夢が隣の部屋のベランダの手すりにもたれかかりながら、空を見ていた。
私も歩夢と同じようにベランダの手すりに手を掛けながら、歩夢に声を掛ける
侑「歩夢」
歩夢「あ、侑ちゃん。ごめんね、急に呼び出して」
侑「うぅん、平気だよ。どうしたの?」
歩夢「なんだか……お話ししたくなっちゃって」
侑「ふふ、そっか。旅に出る前はよくこうして話してたもんね」
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