733: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/04(日) 12:19:26.05 ID:iC9FggQ30
かすみ「しず子、立って!」
しずく「……うん……!」
二人で立ち上がって再び距離を取るために走り出す。
幸いとでも言うべきか、今のところズガドーンはあまり熱心にこちらを追いかけてくる素振りはない。
それが逆に不気味でもあるが……。
しずく「……そうだ! 千歌さんたちに連絡を……!」
私は大急ぎでポケギアを取り出し、千歌さんに通話を飛ばすと──
千歌『──しずくちゃん!!』
千歌さんが秒で通話に出る。
しずく「ち、千歌さん、今……!!」
千歌『もう向かってる!! 7番道路だよね!? ウルトラビーストの種類は!?』
しずく「ず、ズガドーンです!」
千歌『わかった!! 15分……うぅん、10分で着くから、とにかく逃げて!』
しずく「は、はい!!」
通話を切って、
しずく「かすみさん、千歌さんがすぐに来てくれるから──」
かすみ「な、なんかあいつ、様子がおかしくない!?」
しずく「えっ!?」
言われて、ズガドーンを振り返ると、
「ガドーーン」
ズガドーンが──自分の頭が取り外して、手に持っていた。
かすみ「あの頭取れんの!?」
確か、遥さんに見せてもらったデータでは──
しずく「に、逃げなきゃ……!!」
かすみ「わわっ!?」
あの珍妙な行動に、リアクションを取っている場合じゃない……!
今度は私がかすみさんの手を強引に引っ張って走り出す。
かすみ「ちょ、しず子!?」
しずく「とにかく……! とにかく、距離を……!!」
少しでも距離を離そうと全力疾走する。
……が、ズガドーンは逃げる私たちに向かって──自分の頭を放り投げてきた。
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