734: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/04(日) 12:20:15.45 ID:iC9FggQ30
かすみ「な、投げてきたー!?」
「ガゥワゥッ!!!?」
しずく「っ……!」
私は咄嗟に、手持ち全員をボールから出す。
「ジメ…」「ロゼ!!!」「キル」「マネネッ」
しずく「“みずびたし”っ! “わたほうし”っ! “サイコキネシス”っ! “ひかりのかべ”っ! “きりばらい”っ!」
先に出ていたアオガラス含め、手持ち全員に叫ぶように指示を出す。
直後──目の前に鮮やかな色の花火が散った。
それと同時に全身が浮遊感に包まれ──吹っ飛ばされた。
あの頭が、目の前で大爆発したのだ。
しずく「ぐ……ぅぅぅ……っ……!!」
爆風を受けて、地面を転がる。
かすみ「……し、死ぬかと思ったぁ……!」
「ガ、ガゥゥ…」
しずく「ど、どうにか、間に合った……」
「ジ、ジメ…」「ロゼ…」「キルゥ…」「マ、マネェ…」「カァ…」
私たちは手持ちもろとも吹っ飛ばされたが、敷き詰められた“わたほうし”の上を転がることで、なんとか怪我せずに済んだ。
しずく「か……かすみさん……無事……?」
かすみ「な、なんとか……い、今の何……?」
しずく「“ビックリヘッド”……頭を大爆発させて攻撃する技みたい」
かすみ「なにそれこわっ!」
しずく「あんまり怖がらない方がいいと思う……」
かすみ「え?」
しずく「ズガドーンはそれで、驚かせた相手から生気を奪い取るらしいから……」
かすみ「ま、全く、それでかすみんを驚かせたつもりですかぁー!?」
取って付けたような強がりが出来ている時点で、かすみさんも無事なのは間違いないだろう。
それにしても、“ビックリヘッド”がどういう技があらかじめわかっていなかったら、本当に無事じゃ済まなかった。
ほのおタイプの爆発技。
“みずびたし”で爆弾自体を湿らせ、少しでも爆発と爆風の威力を殺すための“ひかりのかべ”と“きりばらい”。
身体を地面に叩きつけられないように、“サイコキネシス”で僅かに浮かせて、“わたほうし”を敷き詰めた地面に軟着陸。
手持ち全員が力を合わせてどうにか、耐えきった。
でも、まだ戦闘は終わっていない。
とにかく、千歌さんたちが来るまで逃げ続けないと……!
再びかすみさんの手を取って、逃げ出そうと、顔を上げると──
「ガドーン」
ズガドーンが眼前に迫っていた。
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