721: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/03(土) 12:12:30.52 ID:ogLreJcM0
栞子ちゃんと一緒にさっきのピッピたちの部屋へと戻る。
栞子「そこの中央の丸い岩の上に」
歩夢「うん」
ピッピたちが踊る部屋の真ん中にある──大きな真ん丸のテーブルのような岩の上に立つ。
すると、不思議なことに、洞窟の中なのに、頭上に空が見えて、月の光が降り注いでくる。
栞子「そこを通れば、外の世界に戻れますよ」
歩夢「ありがとう、栞子ちゃん」
栞子「いえ……こちらこそ、ピィを──家族を、助けていただいて、感謝しています」
栞子ちゃんは丁寧に腰を折ってお辞儀をする。
歩夢「もう、会えないんだよね……?」
栞子「はい。不思議な夢を見たと、そう思ってください」
歩夢「……せっかくお友達になれたのに……ちょっと、寂しいな」
栞子「寂しくありませんよ。きっと外で、歩夢さんの大切な人たちが待っていますから」
歩夢「……うん……ばいばい、栞子ちゃん」
栞子「はい。お元気で」
私は──ゆっくりと、空にある朧月へと、吸い込まれていき……不思議な浮遊感に包まれながら、元の世界へと帰っていく──
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