695: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/02(金) 11:40:05.90 ID:s0SNcJvm0
一気に流れが変わったのを感じる。
その原因を作ったのは……恐らく私だ。
完全に向こうの作戦を読み違えた。
百歩譲ってそこは仕方ないとしても……読み違えたことに動揺して、完全にその後の指示を間違えた。
嫌な汗が出てくる。この展開はよくない。これは逆転を許す流れだ。
どうにか、どうにかこの悪い流れを切らないと──
そんな焦る私を引き戻したのは──
歩夢「侑ちゃん、落ち着いて」
侑「え……?」
歩夢の言葉だった。
歩夢「大丈夫だよ」
侑「歩夢……」
歩夢「大丈夫」
侑「……」
ああ……私、何一人で焦ってるんだ。
侑「……すぅー……はぁー……」
深呼吸をする。
歩夢「落ち着いた?」
侑「うん……ありがとう、歩夢」
焦ることなんてない。
私には──こんなに頼もしいパートナーがいるんだから。
歩夢「侑ちゃん」
侑「ん」
歩夢「勝とう!」
侑「……!」
いつかのバトルで私が歩夢に言った言葉だ。
侑「……うん! 勝とう! 二人で!」
歩夢「うん!」
私たちは最後のポケモンを繰り出す。
侑「行くよ! イーブイ!!」
「イブイッ!!!」
歩夢「ラビフット! お願い!」
「ラビフッ!!!!」
イーブイとラビフット。奇しくも前回、敗北したときと同じ組み合わせ。
だけど──負けるつもりなんてさらさらない。
1002Res/2130.98 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20