68: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/10/31(月) 10:32:40.74 ID:DPwTRoer0
曜「それって……何かすごいことなの?」
善子「ミミロルってポケモンはね、警戒心が強く、気性が荒くて、なかなか人になつかないポケモンなのよ」
一説によれば、現在確認されているポケモンの中でも、最もなつきにくいという学説さえあるポケモンだ。
善子「そんなミミロルを説得して大人しくさせたらしいのよ」
曜「……確かにそれはすごいかも」
善子「もしかしたら……歩夢には少し特別な力があるのかもしれないわね」
ポケモンと仲良くなる才能……とでも言うのかしら。
実際、最初の3人を選ぶ際にも、歩夢に期待していたのはポケモンとすぐに仲良くなれるという評価から選ばせてもらったんだけど……想像以上かもしれない。
善子「……まあ、そんな感じよ」
曜「そっか。とにかく3人とも期待出来るってことだね」
善子「そうよ。ま、私が選んだリトルデーモンなんだから、当然よね」
曜「そっか。……善子ちゃん、良かったね」
善子「……何よ、急に」
曜「ずっと、心配してたんだよ……2年前のあの日以来、思い悩んでること、多かったから」
善子「…………」
2年前のあの日……ね。
私は先ほどまで、最初の3匹が並んでいた机の──引き出しを開ける。
引き出しの中にあるのは──とあるポケモンの入ったモンスターボール。
善子「…………」
曜「その子、結局どうするの? 私はてっきり、最初の3匹の中にその子も入れるんだと思ってたんだけど……」
善子「どうもしない。……この子を渡す相手は、もう決まってるんだから」
曜「……そっか」
善子「……」
僅かに沈黙が流れる。
善子「……曜、明日早いんでしょ。さっさと寝なさい」
曜「わかった、そうさせて貰うよ」
善子「おやすみなさい」
曜「ん、おやすみ」
二階へと上がっていく曜の背中を見送って。
──私は開けた引き出しを元に戻す。
善子「……さて、仕事を片付けましょうか」
こうして、夜は更けていく──
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