663: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/01(木) 11:11:58.30 ID:RGwRBCJA0
にこ「ず、ずるなのはどっちよ!!」
かすみ「ずる? これは対策って言うんですよ〜。いや〜こっちもにこ先輩が対策の対策をしてくるだろうなんて、わかりきってたんで、対策の対策の対策を仕込んできたんですよね〜」
まあ、ホントのことを言うと、エスパータイプで対策を打ってくると予想したのはしず子なんだけど……。
あくタイプのゾロアにとって、エスパータイプの攻撃は効果がありません。
だから、最初から食らっている振りをして、チャンスを伺っていたというわけです。
かすみ「あれ、なんでしたっけ? 芸がないとか、わかりやすくて助かるとか、誰かが言ってたような気がするんですけど〜」
にこ「ぐぬぬぬぬぬぬ……。……って、ちょっと待ちなさいよ! “サイコキネシス”で吹っ飛ばされてたじゃない!!」
かすみ「ああ、あれは“とびはねる”ですよ。派手に吹っ飛ばされた演技をしてました」
にこ「な、なんて姑息な……」
かすみ「姑息? これはかすみんとゾロアの作戦勝ちですよ。それに、にこ先輩がヤブクロンは“ひっかく”を覚えないって知ってれば、見破ることも出来たはずですよ〜?」
にこ「……ぐぬぬ……確かにそれを言われると、こっちの知識不足だったと言わざるを得ない……」
にこ先輩はそう言って、項垂れる。
にこ「……まあ、いいわ。ネタがわかっちゃえば、相性有利なゾロアなんて、数の内に入らないわ」
かすみ「……」
にこ先輩は負け惜しみのようなことを言うけど……あながちただの負け惜しみとも言い切れない。
ゾロアで出来るのは、それこそ不意を打っての一発勝負だけで、真っ向から戦って勝つのは少し厳しい。
かすみ「ゾロア、お疲れ様、戻って」
「ガゥッ──」
だからかすみんは、ゾロアをボールに戻す。
にこ「賢明ね」
こうすれば次にゾロアを出したときに、また“イリュージョン”で姿を変えて場に出せるけど……。
たぶん、次は真っ先に“イリュージョン”を破るのを優先してくるはずだから、実質ゾロアが出来ることはここまで。
かすみ「さぁ、今度こそ出番ですよ、ヤブクロン!」
「──ブクロン!!!」
にこ「今度こそ出てきたわね……。さぁ行くわよ、ペロリーム」
「──ペロリ〜」
にこ先輩の2番手はペロリーム。
『ペロリーム ホイップポケモン 高さ:0.8m 重さ:5.0kg
嗅覚は 人の 1億倍以上。 空気中に 漂う わずかな においでも
まわりの 様子が すべて わかる。 体毛に たくさん 空気を
含んでいるので 触り心地は 柔らかく 見た目より 軽い。』
にこ「今度こそ、“サイコキネシス”!!」
「ペロリ〜」
早速のエスパー攻撃。
今度は本当のヤブクロンなので、無効には出来ませんが──
「…ヤブゥ」
ヤブクロンはちょっと浮いただけで、すぐにポトっと地面に落ちる。
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