662: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/01(木) 11:10:40.89 ID:RGwRBCJA0
「ト、トゲチッ!!!?」
にこ「え……?」
トゲチックの焦るような鳴き声に、にこ先輩が視線を向けると、
「ブクロン…!!!!」
ヤブクロンはまだその場に立って、トゲチックの頭を抑えつけたままだった。
にこ「……はぁ!? どうなってんのよ!? “みらいよち”が当たったのよ!?」
「ト、トゲッ!!!」
焦るにこ先輩とトゲチック。ヤブクロンに捕まったまま、自由の効かないトゲチックに向かって、
かすみ「“ヘドロばくだん”!!」
「ヤーーーブクッ!!!!!」
至近距離から“ヘドロばくだん”をお見舞いする。
「ト、トゲチッ…!!?」
ヘドロが派手に炸裂して、後方に吹っ飛ばされるトゲチック。
にこ「い、一旦撤退……!!」
かすみ「逃がしません!! “こうそくいどう”!!」
「ブクロンッ!!!!」
逃げようとするトゲチックに、“こうそくいどう”で肉薄する。
「チ、チックッ!!?」
にこ「はぁ!? “こうそくいどう”!? そんな技覚えないでしょ!?」
かすみ「そもそもヤブクロンは、“ひっかく”を覚えませんよ!」
にこ「!?」
かすみ「トドメです!! “ヘドロばくだん”!!」
「ヤーブクゥッ!!!!!」
至近距離から二度目の“ヘドロばくだん”を炸裂させ、
「ト、トゲチィィィ…」
ヘドロまみれになった、トゲチックは耐えきれず、その場に倒れこんだのだった。
にこ「う、うそ……」
かすみ「……あっれぇ〜? 対策の対策は完璧なんじゃないんですかぁ〜?」
にこ「ぐ、ぐぬぬ……こ、こんなの初見でわかる訳ないじゃない!!」
激昂するにこ先輩の前で、ヤブクロンの姿が靄のようにブレる。
そして、その姿はどんどん小さくて黒い狐のような、シルエットに変わっていく。そう、この子はヤブクロンじゃない、
かすみ「にっしっし……ナイスだよ、ゾロア!!」
「──ガゥッ!!!」
“イリュージョン”で化けたゾロアだったんです。
1002Res/2130.98 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20