侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」
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646: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/30(水) 12:49:32.01 ID:4td2vpP20

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かすみ「思った以上に広いね……ここ……」

しずく「街全体のゴミを全部ここに集めてるらしいからね……ダリアの地下ほぼ全域に広がってるって聞いたことがあるかも……」


結構歩いたつもりですが、景色はゴミ山が続いている。

見通しが悪く、足場も悪いためか思った以上に前に進めてないというのはあるだろうけど……それでも、かなり広い空間であることには違いない。

気付けば、ジュプトルの“フラッシュ”だけでは心もとなかったのか、しず子もキルリアとマネネを出して“フラッシュ”をしているお陰で、暗闇で困るということはなくなった。

かすみんの手持ちはほとんど灯りになる技が使えないから助かりますね……。


かすみ「それにしても……なんでこんな大きなゴミ捨て場を使ってるんだろう……? セキレイではダスト・シュートなんてなかったよね?」

しずく「もともとダリアって街の東側が切り立った崖になってて……街中でゴミを運び出すよりも、一旦街の地下に落として、崖下の6番道路から運び出すのが効率がいいからって聞いたことがあるかな。通称『叡智のゴミ捨て場』なんて言われることもあるみたい」

かすみ「へー……じゃあ、ゴミ捨て場のためだけに、わざわざ地下を掘ったってこと?」

しずく「うぅん、ここは元からあった空間みたい」

かすみ「元から? どゆこと?」

しずく「もともとは、大昔ダリアに住んでいた貴族が有事の際に逃げ込むための地下壕として掘られたとか」

かすみ「え、ここってお姫様とかが住んでたの?」

しずく「お姫様かはわからないけど……貴族制度があった時代では、ここが首都的な扱いだったらしいね。今でこそ、貴族なんて階級もなくなって、残された街は学園都市になったけど……ダリア図書館の時計塔なんかはその当時から残ってる建造物の1つらしいよ」

かすみ「へー、しず子めっちゃ詳しいじゃん」

しずく「歴史の授業で習ったと思うんだけど……」

かすみ「歴史の授業なんて、起きてたことない……」

しずく「はぁ……全く……。……上層に街を発展させる中で、下層を有効活用するために、ここが大規模なゴミの保管施設がなったみたいだね。……まさか、こんなに大きいとは私も思ってなかったけど」

かすみ「なんかそれっぽく言ってるけど、ゴミを毎日出すのがめんどくさくなっただけだったりして……」

しずく「あはは……あながち間違いでもないかもね……研究者たちが1分1秒でも多く時間を使うために、ゴミをまとめてここに捨ててただけって言う説もあるからね……」


しず子からダリアの歴史について聞きながら、歩を進めていく。


しずく「……ふぅ」

かすみ「しず子、疲れた?」

しずく「ちょっと……」


この足場の悪い場所でずっと歩き続けているんだから無理もない。


かすみ「少し休憩しよっか」

しずく「いや……大丈夫だよ」

かすみ「いいから」


しず子にはあまり無理をさせたくない。空気が悪いから、あまり留まらない方がいいというのは確かだけど……。

少しでもゴミの少なそうな場所を探して、周囲をキョロキョロと見回していると──ガサガサッと、音を立てながら……ゴミ袋が動いていた。


かすみ「!? ……ゴミ袋が動いた!?」

 「ヤブ…」


かすみんが声をあげると、それに反応して、ゴミ袋が──睨んできた。そして、その直後、



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