636: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/29(火) 20:27:50.75 ID:ULDkry570
■Intermission👏
──コメコシティ・DiverDiva拠点。
姫乃「──姫乃、戻りました」
愛「あれ? 姫乃っちじゃん」
声に振り向いてみると、姫乃っちの姿があった。
この子は大抵カリンの企み事に付き合って、地方中を行ったり来たりしているから、こうして拠点で会うのは珍しい。
姫乃「はい、今は果林さんから特に指示もないので……一度拠点に顔を出そうかと思って……」
そう言いながらしきりにキョロキョロとしている姫乃っち。
愛「カリンならいないよー」
姫乃「そうなのですか……?」
露骨に残念そうな顔をする。
姫乃「して……果林さんはどちらへ?」
愛「カリンなら、今エマっちとドッグランにいるよ」
姫乃「は?」
愛「なんでも、ラクライの縄張りを元の場所まで引っ張るのをお願いされたんだとさー。自分で牧場側に呼び出す作戦立てておいて、よくやるよねー」
姫乃「ありがとうございます、愛さん。それでは行ってまいります」
愛「待った待った。どこ行くつもりよ」
姫乃「もちろんドッグランへ……」
愛「ダメに決まってるでしょ。ってか、カリンに怒られるよ」
姫乃っちはカリンが自由に動くために、外での接触タイミングはかなり限られている。
ましてや、エマっちとカリンが一緒にいるタイミングで出て行くなんて言語道断だ。
姫乃「……」
愛「愛さんに向かって、そんな不機嫌そうな顔されても困るんだけど」
姫乃「果林さんは、あの現地人と距離が近すぎます……」
愛「それは前にも聞いたし、カリンにも伝えたよ。でもまあ、しょうがないじゃん?」
姫乃「愛さんはいいんですか」
愛「何が?」
姫乃「果林さんがあの現地人にうつつを抜かしていても何も思うことがないと」
愛「やることやってくれてれば私はどっちでもいいんだよねー。それに──私はカリンに逆らえないし」
そうおどけながら、首輪をつまんで見せる。
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